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こんにちは、シブサワ・コウです。 6月に発売した新作ハンティングアクションゲーム『討鬼伝』、お楽しみいただいていますでしょうか。お陰さまで発売後、大好評をいただいておりまして、私のところにも 「遊んでますよ!」 と様々な方から連絡をいただいています。 もちろん私もこの3週間、 討鬼伝にはまっています。

PS Vita/PSP 『討鬼伝』
2013年6月27日発売
の 『討鬼伝』、そもそもはオメガフォースから “「無双」 に続く新しいアクションゲームシリーズを創ろう” という思いでプロジェクトが立ち上がりました。 当初は様々な企画が上がってきたのですが、「ここは、今最も人気を集めるハンティングアクションゲームに挑戦しよう!」 と決め、開発がスタートしました。

ハンティングアクションというゲームジャンルは、強豪がひしめく激戦区です。その市場に後発として挑むからには、新しい切り口が必要です。 大型の敵に挑む王道のアクションに、コーエーテクモゲームスしかできない歴史の要素を加えた作品にしよう。 「信長の野望」や「戦国無双」などで扱ってきた、日本の 「和」 の世界観がいいだろう。 ならば、討伐するのは必然的に “鬼” だ! こうしてゲームの方向性も定まりました。

“鬼” に挑む、和風ハンティングアクション 『討鬼伝』

う1つ、このタイトルで挑戦したことがあります。それは、ユーザー様に開発半ばのバージョンを配布し、プレイしていただいた上でいただくご意見を汲み上げて製品を仕上げる、 “ユーザー様と一緒にゲームを作る” という試みです。

3月30日、ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCE)さんのご協力のもと、開発中のアクション部分を実際に遊んでいただく 「ユーザー体験会」 を実施しました。 数多くのご応募をいただいた中から、約80名のゲームファンにお集まりいただき、初めてユーザーの皆さんに触っていただきました。 そしてその 「アクション体験版」 は、4月2日にPS Storeでも配信が始まり、数十万人という方に遊んでいただきました。

ユーザー体験会で初めて『討鬼伝』 を披露しました。

今から思うと、その際にいただいた評価は、なかなか厳しいものでした。これは止むを得ない部分もあるのですが、開発者としては 「こういう意図をもってこの仕様にしよう」 という狙いがあります。 ところが、遊んでみるとそれが爽快感に繋がらなかったり、場合によってはストレスになってしまうことがあります。「ここが遊びにくい」「もっとこうしたら」「こうすると もっとおもしろくなる」 という意見は、「プレコミュ」やユーザーサポートなどを通じて、数千件も寄せられました。このご意見にどう向き合うか。 そこからがまさに開発チームの修羅場でした。

それから2週間ほど経って、「アクション体験版 1.01」 として、体験版に更新パッチを配布しました。体験版にパッチを当てるのは、SCEさんとしても初の試み。 私もオメガフォースの発案に当初は驚きましたが、「いただいた意見を反映させたバージョンを少しでも早く配信したい」 という熱意に感心し、その案を承諾しました。
結果、「1.01」 の評価は上々。アクションや移動のスピードの向上にとどまらない細部までの調整が施されており、「この短期間でよくここまで細部まで修正した」と多くの方から高い評価をいただきました。

公式サイト 「開発者通信」 で体験版の更新パッチを案内しました。

ころがまだ、改善への道のりは終わっていません。パッチでは間に合わなかった箇所は引き続きの開発が行われ、仕様追加、修正の作業はマスターアップギリギリまで続きました。 さらに、発売時には修正パッチが配信され、以降もすでに3回のアップデートが行われています。それは、引き続き送られてくる 「もっとこうして欲しい」 というユーザーの皆さんの声を元に、発売後も開発チームが 「さらに面白いゲームにしよう」 と試行錯誤を続けているからです。

発売後、多くの方からの感想を拝見していますと、そこには開発チームとプレイヤーとの信頼関係が有るように思えます。 「最初のアクション体験版では不安だったけど、発売までにすごく面白いゲームになった」 という声をよく耳にします。
全く新しいタイトル、経験のない試みでオメガフォースが本当にがんばって製作するのを目の当たりにしてきた私としては、その声が嬉しくて仕方ありません。今後も 『討鬼伝』 は改良され、追加コンテンツも配信され、ますます面白いゲームになっていくでしょう。
『討鬼伝』 を育てるのは、開発チームだけでなく、ご意見くださるファンの皆様です。 どうか今後も『討鬼伝』 を遊んでいただき、一緒に盛り上げていただければと思います。



最後に、 『討鬼伝』 をお楽しみの皆様に、私から戦いのプラスになるちょっとしたヒントをお伝えしましょう。
大型 “鬼" の強力な攻撃。 予備動作は分かってきても、どうしてもダメージを食らってしまう。そんなことがあるかと思います。そんな時は、その鬼からの攻撃そのものを止めてしまうことをお勧めします。 太刀、槍、手甲の特殊技、それに戦闘スタイル 「魂」 のタマフリ 「追駆」 は、最大段階で発動させることで "鬼" を怯ませ、行動をキャンセルさせることができます。


"鬼" を怯ませることで、攻撃をくい止めてしまおう!

タマハミ状態や突進、飛行状態など、"鬼" の攻撃が苛烈な時に狙って繰り出せるようになると、攻略も楽になるかと思います。

次回もどうぞお付き合いの程、よろしくお願いいたします。