2012年12月アーカイブ

『真・北斗無双』 がいよいよ発売されました。 原作 「北斗の拳」 には、 私たちファンの心をとらえて放さない名場面が数多くあります。 今日は、 「シブサワ・コウが選ぶ 「北斗の拳」 名場面」 と題し、『真・北斗無双』 のゲーム画面を交えつつ、みなさまに私が感動した名シーンをお伝えしていこうと思います。

1) ケンシロウの執念  ~ ラオウ編 / 執念の炎! ~ より
「シン、貴様に会うために 地獄の底から這い戻った!」
 
 
ケンシロウの胸に7つの傷をつけた男 シン。 彼に対峙したケンシロウの執念に勝る怒りが伝わってくる名シーンだと思います。 今作 『真・北斗無双』 では原作を忠実に描きました。

2) 牙大王の謀略と “聖極輪の構え”  ~ ラオウ編 / 岩を裂く拳! ~ より
「胸に7つの星の男、 その男を殺せ!」
 
 
牙大王の謀略から、大切な妹アイリを人質にとられたレイは、やむなくケンシロウとの闘いに身を投じます。 手をゆるめれば妹が危ない! というスリリングな緊張感が、観る者の心に響きます。 北斗、南斗が表裏一体の関係にあることを 強く感じさせるエピソードです。

3) 北斗神拳史上もっとも華麗な技をもつトキ  ~ラオウ編 / 静かなる巨人~ より
「トキ ・・・ ようやく会えた」
 
 
幽閉されたトキを救おうと監獄島カサンドラに入ったケンシロウは、門を守る衛士ライガ、フウガ、獄長ウイグル、拳王親衛隊と闘います。 やがて訪れる、兄トキとの再会。 華麗な技を操り、北斗神拳を医療にも使うトキには、誰しもが憧れるのではないでしょうか。

4) 拳王親衛隊に立ち向かうリン  ~ ラオウ編 / 死兆星の蒼光! ~ より
「たとえどんなことがあっても 悪魔に屈したら人間じゃなくなる」
 
 
ケンシロウ、レイの留守に、マミヤの村を襲撃してきた拳王親衛隊。 「わたしは悪魔には従わない 」 と、 怯えるアイリを リンが励まします。 力が弱くても 人の尊厳を守ろうとするリンの気丈さに打たれます。

5) シュウの最期  ~ ラオウ編 / 愛ゆえに ~ より
「わ、 わが息子、 シバの面影が見える!」
 
 
子供時代のケンシロウの命を救った、南斗白鷺拳のシュウ。 しかし、仲間の命と己の使命を守るため、サウザーの放った槍で貫かれてしまいます。最期の瞬間に起きる奇跡を、ぜひ体験してください。

6) 聖帝十字陵の闘い ~ ラオウ編 / 愛ゆえに ~ より
「おれは聖帝サウザー! 南斗六星の帝王!!」
 
 
完成した聖帝十字稜を前に、サウザーは、ここで北斗と南斗の雌雄を決しようとします。 ケンシロウの攻撃がまったく効かないサウザーの謎に対し、私たちは手に汗を握りました。 身体に隠された秘密が暴かれてもなお 帝王たらんとしたサウザーの、誇り高き振る舞いにも感動を覚えます。

7) 剛拳を得たトキと、ラオウの闘い  ~ ラオウ編 / 絆熱く哀しく!~ より
「自ら選んだ道、ためらいもない!」
 
 
病にむしばまれたトキでしたが、拳法家としての本能が トキをラオウとの、宿命の戦いへと導いていきます。 「兄が道を誤ったら、その手で兄の拳を封じる」 というトキに対し、神すらも結果が予測できない戦い ・・・ 北斗の拳、屈指の名場面の一つです。

8) 天を舞い、地を駆ける 南斗五車星  ~ ラオウ編 / 南斗ついに起つ ~ より
「オレは誰にも縛られねえ、 誰の命令もきかねえ」
 
 
南斗最後の将を守るため、命をかける“五車星”。 雲のジュウザと呼ばれる男が、その自由気ままな生き方を捨ててまで、最後の将に対して忠誠を尽くす様は、我々に最後の将の素顔を知りたいという思いを強くさせました。 本作では、雲のジュウザの 「型の無い自由な拳」 もプレイアブルでお楽しみいただけます。

9) 喧嘩拳法アインがもたらす 情愛と友情  ~ 天帝編 / 不敵な微笑 ~ より
「これのためだ!」
 
 
腕っぷしの強さが自慢のアインは、ケンシロウに敗れ、やがてバットたち 「北斗の軍」 に加勢するまでになります。 愛娘アスカのためだけに生きてきた賞金稼ぎが 「賞金首」 になってでも求めたもの、そして、彼の最期の拳に思わず涙します。 やるじゃない アイン!

10) ケンシロウ出生の秘密を知るハン  ~ 修羅の国編 / 宿命の伝説 ~ より
「きさまは断じてラオウではない。 もしや …」
 
 
リンの行方を追って第3の羅将ハンとの闘い。 死闘を演じる相手の口から、ラオウばかりか自分の名前まで聞かされて、 思わず拳をゆるめるケンシロウでしたが、 私達も、 彼の出生に隠された秘密に驚きを感じざるを得ませんでした。

11) 恋人のため羅刹となるシャチの覚悟  ~ 修羅の国編 / 地上最凶拳 ~ より
ヒョウ 「ひとつだけ聞こう。 その背の男は 貴様のなんだ?」
 
 
愛するレイアを守るため、北斗琉拳であえて 「鬼を喰らう羅刹」 となるシャチ。 自らの身体を削ってでも、カイオウに敗れたケンシロウを庇おうとする様は、二人の強い絆を強く印象付けました。

12) ケンシロウとリン、バットの絆  ~修羅の国編 / 哀しき聖塔~ より
「この破孔を突かれし人間は その目の光とともに 一切の情愛を失うのだ!」
 
 
カイオウに破孔 死環白を突かれ、情愛を失った状態で野に放たれてしまうリン。 修羅の国までリンを追ってきたケンシロウとの絆の行方に、誰もがドキドキしながらページをめくったはずです。

13) ケンシロウ、リンを守るために  ~バット・リン編 / さらば愛しき者たちよ~ より
「これはケンのために、そして俺に愛という光を教えてくれたリンのために!」
 
 
身代わりになることでリンたちが幸せになるならと、バットは自分の胸に傷をつけ、ケンシロウになりすまそうとします。 ケンシロウへの信頼と感謝、そしてリンへの深い愛情が伝わり、私達の心を強く打ちます。

今回は、私の中での名場面集をご紹介いたしました。
きっと、みなさんの中にも 「北斗の拳」 の名場面があり、それぞれに異なっているものと思います。 そんな、数多くの名場面集が完成してしまうところが、原作 「北斗の拳」 の持つ深みだと思います。 みなさんも、『真・北斗無双』 をプレイして、「北斗の拳」 の奥深さにぜひ触れてみてください。

次回もどうぞ、お付き合いよろしくお願いします。


© 武論尊・原哲夫/NSP 1983 版権許諾証 KOI-021
みなさん、お久しぶりです。 シブサワ・コウです。 街はすっかりクリスマス色にライトアップされ、 寒さも本格化してきました。 今日は、そんな冷たい風も吹き飛ばす 「熱い」 一本である、新作 『真・北斗無双』 についてお話いたしますが、まずは前作 『北斗無双』 の話から始めていきましょう。


2010年 3月25日発売 『北斗無双』
作 『北斗無双』 は、アクションマンガの最高峰 「北斗の拳」 と一騎当千の爽快感を誇る 「無双」 シリーズのコラボレーションであり、2010年3月25日に発売。 国内だけでも60万本を超える累計出荷本数になる等、多くのお客様にご支持をいただきました。

当時、 私は最高顧問という肩書きで本作の開発過程を見守っておりましたが、 「北斗の拳」 のアクション、 たとえば熱き男の拳の重さをどういった形で表現するのか、 開発チームが多くの試行錯誤や、たび重なるブラッシュアップを施していたことを、昨日のことのように思い出します。

PlayStation®3/Xbox 360® 『真・北斗無双』
2012年12月20日発売

成した 『北斗無双』 は、多くのお客様の手元に届き、好評をいただきました。しかしながら 「北斗の拳」 の持つポテンシャルすべてを引き出すことの難しさや、お客様のさらなる期待を 感じずにはいられませんでした。
プロデューサーの鯉沼も、 同じ気持ちだったと思います。 「北斗の拳」 を余すことなく完全にゲームの世界に落とし込みたい という強い気持ちが、 今回の 『真・北斗無双』 を制作する原動力となりました。

発チームが何よりもこだわったのは、 アクションの徹底的な改良です。
たとえば、 主人公のケンシロウの繰り出す拳についても、 速さ、重みとそれらによって生み出される破壊力のすべてが見直され、 キレとスピード感が大幅に増した、 新たな 「一撃当千の爽快感」 が誕生しました。


北斗神拳と南斗聖拳のそれぞれの個性もさらに明瞭になり、トキ、ラオウ、レイといった前作から存在するキャラクターについても、すべてが一新されています。

また、山のフドウの圧倒的なパワー、雲のジュウザの変幻自在な拳など、前作に登場しなかった新キャラクターについても、大幅に見直されたアクションエンジンによって、新たに表現することが可能となりました。

変幻自在な拳を操る “雲のジュウザ” もプレイアブルキャラクターとして登場!

トーリーも 「真」 を名乗るにふさわしい内容について徹底的な検討が行われました。
 “天帝編” “修羅の国編” “バット・リン編” が追加されたことに加え、“ラオウ編” についても、前作で描かれなかったエピソードが多数追加された結果、メインモードの1つ 「伝説編」 のイベント部分だけで、 計8時間以上という膨大なストーリーを有することとなりました。 また、原作最後のエピソードである “バット・リン編” については、今回が 「北斗の拳」 作品初の映像化となります。

ケンシロウとハンの激闘! その戦闘中に、 衝撃の事実が語られるのだった ・・・ (修羅の国編)
私も、原作 「北斗の拳」 の大ファンの1人です。 成長したリン、バットと共に、さまざまな哀しみを乗り越えていく “天帝編” 以降のストーリーは、“ラオウ編”とはまた違った味わいがあります。 “シブサワ・コウが選ぶ 「北斗の拳」 名場面” のような企画も、このブログ内でいつかお話できるといいですね。

11月29日、『真・北斗無双』 の完成発表会が開催されました。 インターネット配信を通じ、多くのお客様にご覧いただけましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。
会場では試遊台が用意され、『真・北斗無双』 を一足早く楽しんでいただきましたが、みなさまに向けましても、同日より体験版(PlayStation3) がPS Storeで配信されています。 アクションが一新された 一撃当千の爽快感をぜひ楽しんでください。 また、店頭体験会も こちらの日程 で開催されています。体験版と異なるキャラクターをお楽しみいただけますので、お時間が許す方はぜひ足をお運びください。

「『真・北斗無双』 に一片の悔いなし」。
次回もどうぞ、お付き合いよろしくお願いします。

© 武論尊・原哲夫/NSP 1983 版権許諾証 KOI-021