森田成一 様(火積司郎 役)
アフレコを終えてのご感想をお願いします。
分量的にはほぼいつもと同じだったんですけど、かなり順調にできたのかな。ストーリーの流れがすごく良かったのが印象的でしたし、セリフの流れも感情移入しやすかったからではないかなというのが終わっての感想ですね。舞台が「夏」から「秋冬」へと進み、さらに「彼からの片想い」「主人公からの片想い」という新要素が加わりました。ご自身が演じられている「火積司郎」に新たな発見などは見られましたか?
今までは、プレイヤーキャラクターからの気持ちを受けての反応だったんですけど、自分からの反応、自分から好きになっていくところが今回の新しい要素です。1つの物事に対して2パターン録らないといけないんですよ。例えばデートするのであれば、向こうから誘われる、こっちから誘うという2パターンがあるのは、やる側としても面白く、恋愛を両側面から楽しめ、とても印象的でしたね。ただ、1つのイベントに対して2倍の感情を持ってこなきゃいけないというのは大変でした。とても面白い試みだと思いますし、このシステムがこれから続くと、プレイする皆さんにとってドキドキする展開になるんじゃないかなと思いました。今までのものに比べると、自分から行く分、若干、照れる火積が多かったなというのが印象的です。基本的に火積のセリフって、「…」が多いんですけど、より一層増えたぞって、台本を見て思いましたね。言い淀む火積は、照れるが故に言葉尻が消えいってしまうようなのは今まではなかったので、今回はその分量がかなり増えたのが新しい火積の姿だったんじゃないかと思います。
森田成一様の片想いについてのエピソードをお聞かせください。
片想いはいっぱいありますよ。どれがいいかなぁ(笑)。それこそ高校生の頃の恋愛が、一番記憶に残っているのではないですかねぇ。甘酸っぱかったり、なんかほろ苦かったりする、良いも悪いもないまぜになっているようなところが、高校生、ちょうど火積たちの世代としっかり合致しているかなと思いますね。僕自身が吹奏楽部の人間だったので、余計にこの「金色のコルダ」って、やたらとわかるんですよね。本当は真面目にやらなきゃいけないんですけど、高校生ですから恋愛事情も絡んできて、自分の想っている子のために演奏している“独りよがりなI Want you”的なことはありました。超はずかしい(笑)。相手は同級生なんですけど、僕が通っていた学校は、男子中、男子高、女子中、女子高、共学の商業高校の5校で1つの学園になっていたんです。クラブ活動として、吹奏楽部は5校合同でやっていて、その時に好きだったのは、同じ部員の女子高の女の子ですね。僕は普段、パーカッションをやっていたんですけど、マーチングバンドの時は指揮を振っていたんですよ。そこではパートナーがいるんですけど、僕はそのパートナーの子が好きで、他の学校とか大学の定期演奏会を観に行くのに誘っていました。ある意味、その定期演奏会を観に行くというのが、デートだったんでしょうね。