信長:
人間五十年〜
下天(げてん)の内をくらぶればぁぁ
夢幻(ゆめまぼろし)のぉ如くなりぃ♪
お市:
兄様、また『敦盛(あつもり)』を舞ってらっしゃるんですか。
そういえば、こんなお便りが来ています。
信長様は、よく「人間五十年」と歌っていますが
戦国時代の平均寿命は本当に50歳くらいなんですか。
正確には分かりませんが…。幼児の死亡率が高く、
災害や合戦で命を落とす方も多い時代ですので、
平均寿命は30歳代とも、もっと下とも言われています。
では、それを踏まえて、もう一度舞ってやろう。
人生五十年〜
下天のうちをくらぶればぁぁぁ♪
ちなみに「下天」というのは仏教用語です。
天上界の六欲天の1つで、人間の50年が下天の1日に相当し、
住人の寿命は500歳という世界だそうです。
下天と比べたら、人の一生なんてあっという間ですね。
ほほう。
であるか。
ま、まさか、知らなかったんですか。
いつも同じとこばかり歌ってらっしゃるのに…。
それでは、また来週!

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