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シブサワ・コウからのご挨拶

40周年を迎えて

 今から40年前の1981年、私が初めて手掛けたゲーム作品『川中島の合戦』が世に出ました。武田信玄と、上杉謙信による有名な戦いをゲームとして再現した、今から見れば非常にシンプルなゲームでしたが、発表後、口コミで話題となり、多くの方に遊んでいただきました。この作品が歴史シミュレーションゲームというジャンルを切り開いたと言われています。

 栃木県の足利市で生まれ育った私は、足利家の史跡に触れる機会が多かったためか幼いころから歴史に興味を持っており、『川中島の合戦』も、大好きな戦国時代を舞台に、信玄や謙信の活躍するゲームを創りたいと考えたことが開発のきっかけでした。

 あれから40年。今や、多くの家庭にパソコンや高性能なゲーム機が置かれるようになり、さらには、当時の最新パソコンよりもはるかに高性能なスマートフォンが1人1台ペースで普及しています。環境の変化に合わせてゲームで表現できることも増え、私たちもそれに応じて今までにない新たな面白さを持った作品を生み出してきました。

 「信長の野望」は15作、昨年35周年を迎えた「三國志」は14作、「ウイニングポスト」は9作までナンバリングタイトルを発売しています。直近ではダーク戦国アクションRPG「仁王」も2作目を出し、世界中の方々に高い評価をいただきました。私が手掛けたそれぞれのシリーズがいまだに新作を出し、多くの方に遊んでいただいていることは、ゲームファンの皆様からの𠮟咤激励があったからこそのことで、長年の皆様からのご愛顧に心から感謝しております。

 この2021年に、私の「シブサワ・コウ」としての活動の40周年を迎えます。日ごろ応援してくださっている皆様に、今まで以上の面白い作品をご提供すべく、新規タイトルの開発が進行中です。

 今、世界はコロナ禍で厳しい状況が続いています。暗くなりがちな、この状況を少しでも明るくできるのが、ゲームを含めたエンタテインメントだと考えています。今後も、コーエーテクモの精神「創造と貢献」の実現を目指し、皆様に「面白い!」と言っていただける作品、特に日本や中国の歴史や文化をテーマにした作品を中心にお届けしてまいりますので、どうぞこれからのシブサワ・コウにご期待ください。