恋する天使アンジェリーク〜心のめざめる時〜 STORYダイジェスト01
  豊かで平和な「神鳥の宇宙」。その宇宙を統べる女王は、祈りのなかで、遠く彼方の「聖獣の宇宙」の女王が助けを呼ぶ声をききます。
聖獣の宇宙は誕生してまもなく、女王を助ける守護聖たちもまだいません。女王ひとりで宇宙を維持するのはもはや限界だったのです。
時を同じくして、神鳥の女王が住まう「聖地」の宮殿で、太古から伝わる「ガベルの石板」にふしぎな文字が現れます。
それは、――創世期の宇宙を救う、ひとりの少女「伝説のエトワール」が現れる――、という予言でした。
女王直属の機関「王立研究院」では、全力をあげ、神鳥の宇宙全域から優秀な少女100名あまりを選びだしました。
少女たちは、宮殿の職員を選ぶ試験をうけると聞かされ、宇宙船で聖地へやってきました。通常は一般人が立ち入ることを許されない、高貴な女王や守護聖がおわす場所へ、真実を知らずに……。
 
  少女たちの面接は、身分をかくした守護聖たちみずからが行います。
ところが、ひとりだけ面接を拒んだ少女がいました。
その名はエンジュ。
辺境の惑星出身で、家族もなくひとりぼっち。自分に自信がなく、わざと魅力を隠すように男の子のような格好をしていました。
きらびやかな聖地に自分はにあわないと、置き手紙を残して立ち去るのですが……広い庭園で道に迷ってしまいます。
そこで、面接をサボって昼寝していた問題児の守護聖ゼフェルと出会い、ひともんちゃくあって逃げだすことに。今度は、宮殿の奥へ迷いこみます。
光る羽に導かれ、エンジュがたどりついた部屋には、巨大なガベルの石板がそびえていました。
「過去の扉」「現在の扉」「未来の扉」があらわれ、未来の扉のむこうには、誇りたかく優しい微笑みをたたえた、エンジュ自身が……?
すると石板から飛びだしたブレスレットがエンジュの手首におさまり、首座の守護聖ジュリアスは、「伝説のエトワールは、そなただ」と告げるのでした。
 
  わけのわからぬまま、聖地に館をあたえられ、暮らすことになったエンジュ。
女王補佐官ロザリアや、守護聖たちにあたたかく迎えられます。
これから女王に謁見するのだから「エトワールは、思いっきり美しく!だよ★」と、夢の守護聖オリヴィエに華やかなドレスを着せられますが、慣れない自分の姿に動揺してしまい、逃げ去ります。
そこで出会ったのは、聖地いちのプレイボーイ・炎の守護聖オスカー。
ふるさとへ帰るというエンジュを、強引に聖地の外の村へ連れだします。
そこで、暴れ馬をなだめる意外な勇敢さを見せるエンジュ。
自分自身も知らない、かがやきを秘めた少女だったのです。
オスカーは、「自分を愛さないうちは、誰も愛することができない」と、自分を信じて前向きになるよう説きます。
その言葉を受けとめ、エンジュはエトワールとして頑張ってみようと決意します。
 
  神鳥の女王に謁見し、エトワールの使命を教えられるエンジュ。
宇宙を構成し発展させる9つの力「サクリア」を、それぞれ司る9人の守護聖たちから受けとり、ブレスレットの宝石にためて、聖獣の宇宙へ運び、解放します。それを繰り返し、宇宙を育成するのです。
まず、光の守護聖ジュリアスがサクリアを与えますが、まばゆい光にうたれてエンジュは倒れてしまいます。
介抱してくれたのは、穏やかな地の守護聖ルヴァでした。
ルヴァは、未熟な女王候補だったころの女王の想い出を語り、「その日その日、自分にできる精一杯のことをする」という女王の言葉を伝えます。
感動し、自分を信じてくれた女王のためにがんばろうと決意したエンジュの体から、光のサクリアが立ちのぼり、ブレスレットに吸いこまれていきます。エンジュは、サクリアの拝受に成功したのです。
ジュリアスとルヴァにともなわれ、宇宙をつなぐ「次元回廊」を通って、聖獣の聖地をおとずれるエンジュ。
そこには、凍りついた宮殿がありました。
エンジュが解放するサクリアの光が、聖地に降りそそぎます。一刻もはやく厚い氷をとかし、その中に眠る女王を救いだすことを願って……。
 
  ふたつの宇宙を行き来し、エトワールの使命にうちこむエンジュ。
はじめて人に必要とされる喜びから、必死にがんばる姿を守護聖たちは応援しますが、その努力が空回りしていることにゼフェルは気づいていました。
氷に覆われた聖地で、1本の木からちいさな芽が出たのを見つけ、エンジュはさらに努力をかさねます。
寝る間も惜しんで宇宙の育成に取り組んだつもりが、事態は間違った方向へ進みはじめていたのです。
王立研究院の主任研究員エルンストは、このままではサクリアのバランスが崩れると分析結果を告げました。
大きなショックを受けるエンジュを、ゼフェルは「人の助けを借りるのを恥ずかしいと思うな」と叱りつけ、ランディ・マルセルとともにはげまします。
ジュリアスも「時に立ち止まり、周りを見回すことも大切」と、さとします。エンジュは自分がひとりではなく、周囲に支えられていることに、あらためて気づかされるのでした。
そして、エンジュの背にかがやく白い翼を見たゼフェル。その心にもちいさな想いの芽生えが……。
 
 
【STORY II(5〜8話)】
【STORY III(9〜13話)】
 
 
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