1582年2月20日――
少年たちを乗せた2隻の船が長崎を出航した。
再びこの地を踏める確信などないまま、
長い航海へと旅立つ2つの船影を多くの人々が涙ながら見送る。
船はどこへ向かおうとしているのか、そして少年たちの旅の目的とは……。

朝霧が立ち込める中、2隻の船は大海原に身を任せて進んで行く。
その姿はまるで彼らの今後を暗示しているかのようでもある。
歴史という大海原に身を置く少年たちの運命やいかに。