八年前。北の地に鬼門が開き “鬼”の大群が人の世にあふれ出た。
オオマガドキと呼ばれるこの大災厄は 七日七夜の間に地上を焦土に変えた後、 モノノフたちの活躍により辛くも収束した。
—だが、誰一人知る者はいなかった。 戦いの末に放棄された北の地がどうなったかを。
そこにはまだ“鬼”に包囲されたまま 生き残りをかけて戦うひとつの里があった。 里の名はシノノメという…。