次の公演までの空き時間、音羽は客席の最後列の列に座る。

さっきここに座ってた子は、一生懸命水色のライトを振ってくれてたんだ一番後ろなのに、一番前の子にも負けないくらい盛り上がってくれて……

先ほどの公演のファンの様子をカメラに向かって語る音羽はとても嬉しそうだ。

僕のことを好きって気持ちが、強く伝わってくるから。みんなが僕のことをまっすぐ見てくれてるように、僕もみんなのことを見てる