奇跡の"泉"の力により、長く繁栄してきたとある世界――。
そこは今、滅亡の危機に瀕していた。
泉の力を操っていた王が急死し、同時に泉も枯れてしまったのである。
残された王妃は、世界を救うべく、娘に古い言い伝えを聞かせる。
“泉が力を失い、世が滅びに向かいし時、異界の英雄降り立たん。
英雄、祠に己が力を与え、泉を再び蘇らせん。
英雄を導きし者、戴冠の儀を経て王となり、世に大いなる繁栄をもたらさん”
母の言葉に従い、王女・環は異世界の英雄を呼びだす儀式を行おうとする。
しかし、最後の最後で力が暴走。
招かれた英雄たちは、各地に散ってしまう。
そして――
見知らぬ世界へ迷い込み、困惑する英雄たちそれぞれの前に、
協力を求める者が現れる。
だが、それはかの環だけではなかった。
王位を狙う王族は、全部で三人存在したのだ。
かくして、英雄たちは三つの勢力に分かれ、争うこととなった……。