さらに何日かが過ぎた。町中は終了した合戦の結果で沸きかえっている。この数日間、私は大忙しだった。合戦に赴く人達から大量に矢の注文が来ていたのだ。おかげで底を突きかけた財もまた結構な額に戻っていた。
しかし、心にわだかまりが一つあった。
「お前はなんで数ある職業の中から侍を選んだんだ?」
合戦の終了とともに矢の注文も減り、私は何とはなく町中をうろついていた。立て札に合戦勲功ランキングが掲載されている。矢を買ってくれるお得意さまの戦果を確認しようと覗いてみた。衝撃を受けた。上位に頼定の名前があったのだ。
今の私には遠い合戦場。その舞台に立った頼定。いったいこの差は何なのだろう? この目で確かめたい衝動に駆られ、私は町の外に向かっていた。

この時は気が付かなかったが、勲功ランキングに文吾の名前はなかった。
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頼定:「おお、久しぶりでござるな」
驚いたことに、私が参加した徒党に頼定がいた。文吾よりもはるか上まで成長を遂げていた。
 :「勲功ランキング見ましたよ。それにすごく成長しましたねえ」
頼定:「ははは。照れるでござるな。しかしこれも皆、ともに戦った徒党の仲間のおかげでござるよ」
私にとってこの徒党の中で顔見知りなのは頼定だけ。一方の頼定は私を含めた6人全員を知っているようだ。 「ああ、頼定殿は頼りになりますからね。彼が徒党に入っていないなら、すぐ声をかけますよ。いるといないじゃ大違いですから」
彼がどれだけ徒党に必要かは、実際にともに戦ってみてよく分かった。直接攻撃に参加することはないが、仲間を守る「守護」はもちろん、「みね打ち」などの補助攻撃に、なんと言っても徒党全員の能力を数レベル分引き上げる様々な軍学系技能が効果的なのだ。頼定は変わっていなかった。「徒党の一員として自分の役目を考える」という信念を持ち続けたからこそ、様々な徒党からお呼びがかかるようになったのだ。
どれくらい狩りを続けただろうか。気が付けば結構な経験値と修得度を手にしていた。それはここ数週間で私が手に入れた量をはるかに上回っていた。
「なるほどな」頼定の成長の理由はこれか。同じ獲物でも徒党で戦えば倒す時間は短い。様々な徒党から常に声がかかれば、常に徒党に入って戦っている訳だから、それだけ成長も早くなる。
頼定:「いかがでござったか?」
 :「頼定殿がいれば合戦があっても当家は安泰、と頼もしく思いました。すごいですね」
頼定:「ははは...そうでござるな...」

気のせいだろうか。頼定の笑い声に何か乾いたものを感じた。
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