【 エッセイ部門 佳作 】 冬はつとめて 様

「最初は美濃の斎藤道三でプレイするのがいいよ」


自分が小6の頃、初めての塾の先生がこう教えてくれた。 そう言って『信長の野望・武将風雲録』を貸してくれた。

元々歴史に興味があり、戦国時代は大好きだ。「信長の野望」はプレイしたかったソフトだった。
帰って、早速初めての「信長の野望」をやってみる。先生の忠告はとりあえず無視し、何といっても織田でプレイ。
はじめは理解するのに四苦八苦したが、好きな歴史ということもあり、すぐに馴染んでのめり込んだ。
次の塾の時間では、先生と授業そっちのけで「信長の野望」話をとことんした。こっちからは質問ばかりだ。すぐに適切なアドバイスをくれる。
こんな質問をしてみたこともある。「なぜ、美濃の斎藤がいいんですか?」 先生の答えは、「美濃は国力が高い。家臣もまあまあ。西を支配していくとやり易い。」 “美濃のマムシ”かあ… どうしても織田、武田、上杉あたりに目がいってしまう。
結局、最後まで斎藤でプレイすることはなかった。 その後もひたすら『武将風雲録』をやり込んだ。どっぷりと野望の世界に入り込んでしまっていた。いつも塾では「信長の野望」の話ばかりだった。

3ヶ月程経つと先生に「ソフトを返してくれ」と言われ、返すことになった。その後すぐに先生がいなくなった。
塾の先生を辞めて、里に帰ってしまったらしい。。。
それからも自分は『覇王伝』『将星録』『革新』『天道』と、ほぼ全シリーズをプレイしている。 自分より一回り位、年上であった先生も、きっとプレイしている事だろうと思う。 最新作となる『創造』ももちろんプレイする。発売日は仕事を休む予定。

その先生の名前は忘れてしまった。顔は覚えている。きっと自分と同じ心境でしょう。
「信長の野望」に出会えたのは先生のおかげです。感謝します。
『創造』では、美濃の斎藤でプレイしてみようかな。。。 とはいうものの、いざ始めると、織田でプレイするでしょうね(笑)
コーエー様、そして先生。『創造』を楽しみにしております。

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