トラブルメーカー
この曲は、ほか３曲に比べ、ある意味で聴き手を選ぶ曲かも知れない。
今回のアルバムには、どれか１曲「異質な曲」を入れたい、という気持ちがスタッフの中にあった。
アルバムの中にあって、スパイスのように刺激となる曲。それがこの「トラブルメーカー」だ。
その名の通り、聴き手をまどわす遊び心に満ちている。
原曲はウェットなボサノヴァ・ナンバーだったが、アレンジを経て、
原曲のイメージを（部分的には残しながらも）くつがえすような、シュールな印象の曲に変貌した。
作曲者である高橋にとって、この変貌は衝撃的だったと思うが、
歌詞などは彼の最もナチュラルな部分から生まれた感があり、
結果的にアレンジャーである大竹吾朗とのコラボレーションが非常によく光る作品になったと思う。
イントロのスキャット部分などに現れるコーラスワークも、さりげなく聞こえるようでいて、
かなり密度の濃い仕上がりになっている。
（Queen）
