ストーリー

どこの世界のいつの時期かはわからない。
一つ言えることは、その星系は既に寿命を迎えつつあり、太陽の膨張により飲み込まれようとしているという事だけだ。
この惑星「ラシェーラ」に住む人々は、自らの生命の危機に対し、「移住」か「再生」かの選択を迫られていた。

移住。
それは「天文」と呼ばれる組織によって提唱されている、惑星規模の瞬間移動計画。
その為のエネルギーとしてこの星を1つ潰すことになるが、人々は速やかに別の居住可能な星へと移り住むことが出来るという。

そして再生。
それは「地文」と呼ばれる組織によって提唱されている、想いの力による星系の回復計画である。
人々の想い、この世界では「詩魔法」と呼ばれる「力」を最大限増幅し、太陽とこの惑星を緑豊かな星へと蘇らせるものである。

世論は真っ二つに割れ、天文派と地文派は争い、世界は疲弊していった。
そんな中、この世界を治める皇帝の世代交代が行われることになる。
天文、地文はそれぞれ、自らの組織の息がかかった候補を立ち上げ、即位に向けて動いた。
この世界では、皇帝即位は民意によって決められる。
民衆は天文、地文、どちらの皇帝候補を支持するのか。
そして、この星の運命は、どちらへと進んでいくのだろうか…。

そんな、この惑星始まって以来の一大事の渦中に、少女はいた。
少女の名は、イオナサル・ククルル・プリシェール。
次期皇帝候補の一人、天文側が推薦した皇女である。