春の陽差しが差し込む桜並木。
真新しい制服に袖を通し、同級生の天真と下級生の詩紋と並んで歩いていた。
詩紋「今日、入学式なんでしょう? 制服、とっても似合ってるよ」
天真「こいつにお世辞言ったってしょうがねぇだろ」
詩紋「お世辞じゃないよ。なんだか大人っぽく見えるもの」
新しい生活が始まることへの期待に、三人の顔が自然とほころぶ。
主人公たちの入学を祝うように、咲き誇った桜が風に揺れた。
そんな日常を止めるように、風がピタリとやむ。
何かの始まりを告げるように、主人公の頭の中で鈴の音が響いた。