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気心知れた友人同士、ささやかな酒宴に興じる。
今宵の肴は、出会った頃の思い出話だ。
幸村
「人質に出されず、ずっと上田に留まることができたなら…と、ひがまなかったわけじゃない」
幸村
「だが、三成や兼続殿と友になれたのだ。今にして思えば、幸せだった」
兼続
「――人生に得難いものが二つあり」
兼続
「己の命を捧げるにふさわしい主君と、己のために死んでくれる友だ」
三成
「何だそれは? 聞いたことがないぞ」
兼続
「当たり前だ。俺が今作った」
三成
「まったく…。相変わらず、食えん男だ」