『ドリームバスター』について


「ドリームバスター」は、宮部みゆき渾身の人気SFシリーズ。
地球とは異なる世界「テーラ」に住む、シェンとマエストロ(ドリームバスター)は、地球側の人々の夢の中に逃げ込む「逃亡犯」を捕獲することを生業としている賞金稼ぎであり、彼ら自身もまた地球側の人々の夢の中に登場することができる存在である。
今回の「ドリームバスター in 大航海時代 Online」では、「大航海時代」に生きる人々の夢の中に「逃亡犯」が逃げ込んでくるところから物語が展開される。オリジナルである小説「ドリームバスター」シリーズでは、現代人の夢の中で逃亡犯を追い詰めていくシェンとマエストロが、果たして「大航海時代」に生きる人々の夢の中でどんな活躍を見せるのか?、ドリームバスターシリーズのファンの方にも、また、現在「大航海時代 Online」をお楽しみの方にも大変目が離せない展開となっている。

それでは、「大航海時代 Online」をお楽しみいただいているお客様に、ドリームバスター世界を知っていただくため、ドリームバスターの世界観をダイジェストで説明していこう。




  物語の舞台は「テーラ」。我々の地球と似ているが別の位相にある世界である。
主人公のシェンは16歳。師匠でもあり育ての親でもあるスキンヘッドのマエストロと共に、D・B(ドリームバスター)として活躍している。
D・Bの仕事は、我々の悪夢の中に潜んでいるかもしれない邪悪な感情体「逃亡犯」を捕獲することである。逃亡犯には高額の賞金がかかっている。つまりD・Bは賞金稼ぎというわけだ。

 12年前、テーラの旧連邦政府は意識と肉体を分離するプロジェクトを設立。その実験装置「ビッグ・オールド・ワン」のテスト運転中、大爆発が起こった。研究所も町も跡形なく消滅するほどの爆発で空間はねじ曲げられ、テーラと別世界の宇宙が繋がってしまった。爆心地「ゼロ地点」にはテーラと我々の地球世界をつなぐ「抜け穴」が形成された。
爆発時、研究所内には実験対象として死刑判決を受けた囚人60人が集められていた。爆発のショックで10人は死亡。そして残り50人の肉体は消滅、しかし邪悪な「意識」だけが身体から分離し、抜け穴の向こうに逃げ出してしまったのである。
死刑囚たちは意識だけの存在になりながらも、地球側の人々の夢の中に逃げ込み、生きている。逃亡犯は連続殺人犯やテロリスト、強盗殺人の常習犯など、凶悪な奴らばかりだ。テーラより物質的に豊かな地球で奴らが力をつけ、武装して攻め込んできたらどうする?

 大爆発の時、4歳だったシェンは研究所から遠い施設に預けられていて生き延びたが、6歳の時自ら施設を出る。荒んだ世界でシェンは生き延び、8歳の時にマエストロと出会った。
マエストロはもともと抜け穴を独自に探索する命知らずの連中、俗称「案内人(シーカー)」のひとりで、シェンと出会った時にはようやくD・Bの資格を得たばかりだった。シェンはマエストロと共に暮らすようになった。マエストロはシェンに読み書き、D・Bが使うバレンシップの整備や操縦など、様々なことを教えてくれた。やがてシェンが12歳になった頃、マエストロは自分のバレンシップを購入。2人でチームを組みD・Bの仕事を始めたのである。

 地球から連れ戻した逃亡犯たちの意識は、新政府によってまた実験体として再利用されるのではないかとの噂があった。新政府は旧政府のやりかけていたおぞましい実験を再現したいのではないか。医療刑務所では囚人達の意識が延々と実験材料にされ続けているのではないか……。そんな非人道的な行為は許せない! 新政府の企みとD・Bに反対する地下組織「抵抗者(フリッカー)」の存在は、様々な人を巻き込み謎が謎を呼んで行く。
新連邦政府の企み、失踪者、生ける屍になっている記憶喪失の人々。どす黒い事件が渦巻くテーラ。シェンたちD・Bとフリッカー、連邦政府との関係はどうなっていくのか。


まだまだ物語は続く…
>>>宮部みゆきOfficial サイト「大極宮」
>>>徳間書店「ドリームバスター」
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