
生物の魂を喰らい、己の生命力に変える。
大型の“鬼”になると、失った手足すら再生する驚異の生命力を宿す。
千年以上の間、歴史の影でモノノフと戦いを繰り広げてきたが、八年前の「オオマガドキ」で大量に出現、世俗の体制を崩壊させた。

火凶鳥(ヒノマガトリ)。
四つの羽を持ち、空を自由に舞う大型の“鬼”。
炎の力を身に宿し、灼熱の吐息で敵を焼き焦がす。
異界の「領域」を飛び越えて飛来することがあり、
突然の襲撃を受けて滅びた里もある。
崩山(クエヤマ)。
山のごとき体躯を誇る、大型の“鬼”。
知能が高く、だまし討ちをするなど、
狡猾な行動が報告されている。
一方で、圧倒的な巨体から放たれる攻撃は、脅威の一言。
突進や跳躍攻撃は、まともに受ければ、骨まで砕かれる。
土潜(ツチカヅキ)。
巨大な腕鰭を持つ大型の“鬼”。
本来は地面を掘り進むために使われると思われる
腕鰭は、力強く発達しており、振り回されるだけで
驚異的な破壊力を発揮する。
また、地面に突き立て、身体を制動する目的にも使われ、
「地面を滑る」という特異な突進攻撃も可能にしている。
建軍(タケイクサ)。
猛々しい武将のごとく、威圧感を放つ大型の“鬼”。
四本の腕を持ち、それぞれに炎と氷の力を宿している。
脚部に相当する器官を持たないため、移動は遅いものの、
遠距離、広範囲の属性攻撃は危険極まりない。
常夜王(トコヨノオウ)。
王の名で呼ばれる、最上位の“鬼”。
異界の彼方より降臨し、この世にオオマガドキを告げる。
圧倒的な力の前に人はただ絶望し、
ひれ伏すしかないという。
野槌(ノヅチ)。
長大な体を持った“鬼”。
“鬼”には珍しく、人に興味を示さず、
のんびりと異界を徘徊している。
時折、地面を咀嚼し、正体不明の物質を
吐き出す行動が目撃されることから、
この世を異界に作り変える役割を
持っているのではないかと推測される。
鬼火(オニビ)。
燃え盛る炎に包まれて宙を漂う小型の“鬼”。
普段はあまり動かず、周囲を伺うような行動を取ることから、
物見のような役割を担っていると考えられている。
強力な火炎を吐き出すため、不用意な接近は命取りになる。
陰摩羅鬼(オンモラキ)。
大きな耳で羽ばたき、飛行する小型の“鬼”。
距離をとれば雷球を吐き出し、
接近すれば鞭のような尾を叩きつけてくる。
群れで行動する姿を見かけた際は、
慎重な対処が求められる。
土竜(ドリュウ)。
地中に潜む“鬼”。
音や振動で獲物の接近を感知し、
突如、足元から襲いかかる。
普段は、地中の生物の魂を喰らっているが、
異界化が進んだ「領域」では、
積極的に地上の生物を襲うという。
物岩(モノイワ)。
亀のような姿をした“鬼”。
その姿に似つかわしく、水辺を好んで徘徊している。
背の甲羅は岩石のように強固で、
あらゆる攻撃を跳ね返す。
腹甲は比較的柔らかいため、
転倒させたうえで攻撃を加えるのがよい。
鵺(ヌエ)。
猿の頭、虎の胴体、蛇の尾を持つ“鬼”。
小型“鬼”の中でも、上位の種類とされる。
動きが素早いうえに、鋭い牙と爪を
駆使した、強力な攻撃を持つ。
経験の浅いモノノフにとっては
脅威の存在。
ワイラ。
赤い甲殻に覆われた、巨大な鉤爪を持つ“鬼”。
地面を滑るように動き、火炎の息を吐き出す。
獰猛な性質で、人間を見かけると襲いかかってくる。
小型“鬼”の中でも上位の種とされている。
俗に「新米狩り」と言われるほど
経験の浅いモノノフに犠牲者が多い。