開発者通信開発者通信

第9回 いよいよ明日発売です!

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

いよいよ発売日が明日に迫ってきました!
もう長いことゲーム開発に携わっていますが、何回経験してもドキドキします…。

さて、今回の開発者通信ですが、発売直前記念ということもあり、いつもと趣向を変えて、本作の主要スタッフにコメントを書いてもらいました。それぞれが、それぞれの思いを語ってくれています!

【リードプランナー】

リードプランナー
シリーズ初の試みが盛り沢山! の本作。
皆さんの元へお届けできる日を迎えられて…胸がいっぱいです。
(ここまで…本当に…長かった…!(笑))

さて、溢れんばかりのこだわりポイントの中から、新要素の「探索」についてお話させていただきます。

探索では、幸村たちが本当に訪れていたかもしれない日本各地を冒険できます。
鍛錬したり、キラキラ素材を集めたり、謎の人物と交流したり、抜け道を開拓したり、動物と出くわしたり…。
町や戦場では味わえない体験で、一風変わった「戦国無双」を楽しめます!

中でも一押しなのが、とある“動物”。
少年時代の出会いから…再会できずにもどかしい時期を経て、見事心を通わした(?)先には…!
なんとも言い表せない達成感と感動が待っています。

人同士はもちろんのこと、動物との交流まで楽しめる『戦国無双 ~真田丸~』!
ぜひお手に取っていただけると嬉しいです!


【合戦担当】
合戦担当
「長期合戦」についてはすでに話もされているので、ここでは別の視点からお話しします。

「真田丸」のタイトルの通り、当初は真田家が関係している合戦のみを描く予定でした。
ですが「戦国無双」を冠している以上は、真田以外の無双武将も活躍できて初めてその名に相応しい!

そこで、考えられたのが「副戦場」です。
「長期合戦」の裏で行われていた同時期の合戦も描くことで、多くの無双武将を登場させられる!
そんなアイデアのおかげで、扱う戦場は一気に増えて、合戦担当者は後日悲鳴を上げることになりました(笑)
ですが、苦労のかいあってボリューム満点のゲームを作ることができました!

しかも「副戦場」を制作していくと、真田家とは関係のなさそうな合戦であっても、意外にも多くの影響を真田家に与えていることが分かりました。
まさに時代の流れに翻弄され続けた真田家の運命を、「副戦場」を通して実感することができたのです。

メインストーリーである「主戦場」をプレイしつつ、同時に「副戦場」もプレイしてみてください。
戦国時代を生きた真田家のことを、歴史という大きな視点で知ることができる良いきっかけになること請け合いです!


【城下町担当】
城下町担当
戦国無双シリーズ初の試みである城下町、細かいところまでこだわって作りこみました!

足軽たちの刀は誰が作っているのか、武将が落とす団子はどこに売っているのか…
戦国無双の裏側が、ついに明らかになります(笑)

山々と田畑に囲まれた、どこか懐かしい真田本城、武家の趣が加わった、頼もしい上田城、商いの声でにぎわう、絢爛な大坂城…と、物語が進むにつれて風景もさまざまに変わります。

また「真田幸村の48年」がテーマである今作では、時の流れ、すなわち光と影の表現にも力を入れています。開発中、とある城下町で美しい夕焼けを見たリードプログラマが、静かに涙していました…。
(何かあったんでしょうか)

歩いているだけでも楽しい城下町、皆さま、ぜひお越しください!


【アクション担当】
アクション担当
新キャラのアクション作成は、皆さまからの期待に応えるべく、頭を悩ませることも多いですが、開発中一番の楽しみです。そんな今作の、新キャラの武器へのこだわりについてお伝えします!

昌幸の「旗槍」は、もちろん真田の「六文銭の旗印」がモチーフです。
策略家の昌幸なら、旗も武器として自在に扱うはず。単なる槍にとどまらないアクションを多く盛り込みました。

茶々の「簪」は、キャラデザインで描かれていたものが印象的で、「これを引き抜いて戦ったら面白そう」と思い、めでたく(?)武器になりました。
お姫様らしい優雅さや華やかさを感じていただければ幸いで、きらびやかなエフェクトにも注目です!

佐助の「手甲刀」は、実際の忍者道具「手甲鉤」をモチーフに、戦国無双らしくアレンジしたもので、戦場を縦横無尽に駆けまわる、軽快なアクションが見どころです。
実は以前から、実装の機会を狙っていた武器です。可動式のブレードが付いた籠手なんて、ロマンを感じませんか?

新キャラそれぞれの個性あふれるアクションを、ぜひお楽しみください!


【イベント担当】
イベント担当
新キャラやストーリーについてはすでに話が出ているので、ここでは今作ならではのNPCについてお話させていただければと思います。

今作では、城下町という新たなパートが加わったことにより、無双武将だけでなく、NPCとしてさまざまなキャラクターが城下町に配置されています。(高梨内記、真田幸隆、矢沢頼綱など…)
このNPCたちは幸村を描くにあたり、武将としての面だけでなく真田家の次男として誰とどのように関わってきたのか…日常の部分を描くためにも欠かすことのできない存在です。

彼らのキャラ付けは無双武将たちとのバランスを見ながら行われました。
実際に作ってみると生きているかのように動き出してくれて、ストーリーに厚みを出すことに一役買ってくれたのではないかと自負しております。(しゃべりすぎて台詞が長いと削られたのもよい思い出です)

幸村の日常を彩る、無双武将にも負けない個性的なキャラクターたちにもぜひ話しかけてみてください!

─────
いかがでしたでしょうか? コメントにも個性が感じられますね…(笑)
『戦国無双 ~真田丸~』を少しでも多くの方に楽しんでいただけるよう、スタッフ一同願っております!


三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第8回 新キャラクター・佐助

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

前回は新キャラクターの茶々についてお話ししましたが、今回は佐助です。

真田のストーリーを描く上で、欠かせない永遠のライバルとも言えるのが徳川家です。
どちらが悪いとかではなく、根本の考え方が違うために相容れない存在になっているんですね…。そんな両者を繋いだり、いい意味でかき回せる存在が欲しいと思っていたのですが、そうして白羽の矢が立ったのが佐助です。

佐助
元々架空の存在(モデルがいるという説もありますが)ですので、どのような肉付けをしていくか考える際に、以前もお話しした親と子のモチーフをここでも生かし、「幼い頃より、忍びとして服部半蔵に育て上げられた」という設定を加えてみることにしました。
これで、人物像が一気に膨らんだのではないかと思います。

…ただ、ひとつだけ困ったことが…。
戦国無双の服部半蔵、ほとんどしゃべらないのです……(笑)

それが半蔵のキャラ性ではあるのですが、佐助との関係を描く上では、どうしてもある程度のセリフは必要になってきます。これは、このタイトルだけでなく、シリーズ全体の設定にも関わってくるところですので、勝手には決められません…。早速、ゼネラルPの鯉沼に突撃です。

「……あの、佐助とこんな設定入れたいんですけど、半蔵…、そこそこしゃべらせてもいいですか?」
「ふーん。いいんじゃない? 佐助の前だとよくしゃべるとかだと面白いかもね」

よかった…(笑)

ということで、家康様の前ではいつも通りですが、佐助と二人になると、今までとはちょっと違う半蔵さんが見られるかもしれません。
佐助
そして、佐助もこんな境遇ですので、半蔵の言うことは素直に聞きますが、他の人に対しては、生意気と言いますか、斜に構えた面を前面に出してきます。セリフも「はいはい、やりゃいいんだろ」のような、面倒くさそうなしゃべり方をするのですが、どこか憎めないと言いますか…。

声優の阿座上さんの声もばっちりハマっていて、このセリフ、妙にマネしたくなるんですよね…(笑)

そんな佐助と真っすぐな幸村との出会い。その時半蔵は…。
そして、同じ忍者でもある、佐助とくのいちの絡みも必見ですよ!


三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第7回 新キャラクター・茶々

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。
前回は河原Dに担当してもらい、このまま出番がなくなるかもと思いましたが、無事に戻ってこられました…(笑)

さて、今回はゲームの中でもかなり重要なポイントとなる新キャラクターについてお話ししたいと思います。幸村の父・昌幸の登場は当初から決めていましたので、他のキャラクターをどうするか…。

もちろん、考えるのがすごく楽しいところではあるのですが、産みの苦しみをもっとも味わう箇所でもあります。皆さんの期待も大きいので。

第3回で、ストーリーを幸村の父・昌幸の時代から描くということをお話ししましたが、ここから端を発して、こういった親子の関係を、ゲームのひとつのモチーフとして真田家以外でも描いていったらどうか、というアイデアが生まれました。
そしてこれが、今回の新キャラクターの設定にも大きく影響しています。

茶々
まずは茶々です。
史実でも非常に有名な人物ですし、当初から新キャラの有力候補として名前が挙がってはいましたが、最終的に採用となった決め手のひとつが、父・浅井長政、母・お市という、二人の無双武将からの流れを作れるということでした。

非常に目立つ髪色は、父の長政から受け継いだという設定です。

また、キャラクターのイラストを見てお気づきになった方もいるかもしれませんが、幼少期の茶々は、母のお市を思わせるピンクがメインの衣装になっています。それが、成長するとピンクの割合がグっと減り、お父さんの長政カラーが多くなっていますね。
茶々
幼い頃から壮絶な人生を歩むことになる茶々ですが、そうした経験を経て生まれた「母親のような甘さを見せてはいけない。強くなければならない」というような思いが、衣装にも表れているのかもしれません。

ですが、ピンクを捨てきれなかったり、簪(かんざし)を武器にした戦いでは、お市を思わせるような動きを見せたりするなど、複雑な思いも見え隠れします。

そんな茶々は、ひょんなことから幸村と出会い、それがきっかけて徐々に変わっていくことに…。

東京ゲームショウのステージでは、茶々カラーの素敵な衣装を着てくださった声優の高野麻里佳さん。幼少期、青年期とも、茶々のイメージぴったりの演技をしてくださっているので、そちらにもご注目ください!

次回は、佐助についてお話しします。


三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第6回 戦闘システムについて

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝……ではありません!
今回の開発者通信は、ディレクターの河原がお送りします。

プロデューサーとかディレクターといった肩書に関して、疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますので、ちょっとした説明を。プロモーションも含めプロジェクト全体を統括するのがプロデューサーで、主にゲーム内容の監督をするのがディレクター…と思っていただけると良いでしょうか。
※あくまで本作での役割です。タイトルによって異なります。

そこで今回はゲームの中身、その中でもとくに戦闘システムに関してお話ししたいと思います!

まず初めに長期合戦についてです。
「真田幸村の生涯を描く」ということで、今作は時間の流れをテーマの1つとしています。そこで、戦闘中に昼から夜へと時間が移り変わるというシステムや、今まで一つの戦場で表現してきた合戦を、日数をかけ複数の戦場で構成しよう、というところまでは、わりとすぐに決まりました。ただし、その複数の戦場をどのように関連付けるか、というところでかなり試行錯誤しました。

川中島の戦い
戦場それぞれで並行して時間が経過し、ある戦場でキャラクターを操作している間に、他の戦場でも戦況が変化している…というアイデアや、合戦全体で制限日数が決められており、各戦場をどのような時間配分でクリアするのかを考える…といったような様々なアイデアが出ました。

その上で、今回注力するべきなのは「真田幸村の生涯を描くストーリー」であるということから、よりシンプルに「各戦場を時系列で描き、城下町や前の戦場での行動が、次の戦場に影響する」という形に落ち着きました。

城下町での情報収集や、戦場での活躍で「真田の六文銭」を溜め、プレイヤー自身が「次の一手」で戦況を変えていくという、過去のシリーズ作を遊ばれた方でも違和感なくプレイでき、かつ新鮮な感覚で遊んでもらえるものになったのではないでしょうか。

次はアクションについてです。
私は、もともと初代『戦国無双』でアクション担当のプランナーをやっていましたので、アクションに関しては人一倍こだわりがあるのですが、これだけプレイアブルキャラクターが増えると、ちょっとした変更を加えるのにも一苦労です。

新しくキャラクターを追加しようというのは当初から決めていましたし、主人公である幸村の年齢の変化によってモーション(技)を変えよう、という野望も早い段階から持っていましたので、追加要素として十分なボリュームだと感じていました。
佐助アクション
しかし、シリーズを通してずっとアクションにこだわってきた身としては、それだけでは物足りなく、さらに一歩踏み込んで、既存のシステムの中で十分に機能していない(と感じていた)「無双極意」に手を入れることにしました。

従来ですと、練技ゲージを1つ使用して影技を出すか、最大まで溜めて極意を発動するか…といった使いどころを選ぶものだったのですが、「発動のハードルを下げる代わりに強化状態を抑え、発動後に強化の段階を上げていく」遊びとなるように調整しました。

当初アクション担当と仕様を詰めている段階では変更内容がイメージしづらかったようで、開発チームの中でもイマイチ理解を得られていませんでした。しかし、実装が進み実際にプレイできるようになってくると、戦闘のメリハリや爽快感アップにつながるものだと分かり、最終的には良い調整になったかと思います。

続いて…といったところで時間がきてしまいましたので、今回はこの辺で。また出番がありましたら、その他のゲームシステムについて語りたいと思います。


河原D@戦国無双 ~真田丸~

第5回 TREASURE BOXについて

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

今回は、ゲームの中身からは少し離れて、TREASURE BOXについてお話しします。

毎回ファンの皆さんには楽しみにしていただいているTREASURE BOXですが、実はゲームの中身と同じくらい頭を悩ませるところでして…。そのタイトルに合ったものにしないといけませんし、もちろん、買ってくださった方に喜んでいただきたいですし…。

今回もそうでしたが、私が関わったタイトルですと、まずは、チームメンバー全員からアイデアを募集します。グッズの制作担当や営業にも話を聞きます。この時点では特に制限をかけず、幅広くアイデアを出してもらいます。…ので、なかにはとんでもないのが出てきたりもします(笑)

TBOX
本作では新キャラもいますし、幸村のデザインも一新しました。新規要素の城下町もありましたので、やはりビジュアルブックのようなものは作りたいなと思っていました。

それから、こちらは毎回待ってくださっている方が多いですし、新曲もたくさんありましたので、サントラCDは作ろうと、ここまではすんなり決まりました。

あとは、本作ならではのグッズを作ろうというところまでは決まっていたのですが、これは難航しましたね…。さまざまな武将が活躍するとは言え、今回はやはりメインは真田ですので、それに関するものにしたいとは思っていました。

ですがここから、いったい幾つアイデアを出して消えていったでしょうか…。数えきれないですね…。試作品を作ってもらったものもたくさんありました。

ちなみに、本作の実機プレイを初めて公開した8月の「ファミ通公式生」。私が出演させていただいたのですが、その時頭に巻いていた六文銭付きの赤いハチマキ、あれもグッズ候補のひとつだったものです。サンプルで作ったもののボツになってしまったので、あそこで使ってみました(笑)
コースター
さまざまな検討を経て、ようやくたどり着いたのが、「六文銭風」アクリルコースターセットです。ただのアクリルコースターではありません。6枚セットで並べて飾ると六文銭のように見える、しかも両面になっていて、表はキャラクターイラスト、裏は銭のような模様にするというアイデアがまとまった後は、周囲の評判もよく、すんなり進みました。

すでにこちらには製品相当のものがありますが、制作の担当が頑張ってくれたおかげで、なかなかよい出来に仕上がったのではないかと…。ご興味ある方は、ぜひチェックしてみてください。

TREASURE BOXの詳細はこちら→

三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第4回 城下町について

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

今回は、本作の目玉要素のひとつである城下町についてお話しします。

第3回でもお伝えしましたが、本作は、通常の「戦国無双」のように全ての無双武将たちに幅広くストーリーがあるのではなく、1本の壮大なストーリーで構成される形になっています。

そのストーリーにより深みを出す上でも、合戦以外の場面、戦いに至るまでの人間ドラマであるとか、戦いが終わった後の束の間の平穏なども描きたいと思っていました。

そこで採用したのが城下町です。最初の真田本城を初めとして、ゲームを進めていくと上田城や大坂城など、ストーリー上重要な場所が数々登場します。

城下町
そこでは、無双武将やその他の武将たちとのさまざまなやり取りがあり、それぞれがどんな人物なのか、どんな思いで戦いに臨んでいるのかなども感じられたりします。そこで交流した人たちが、実際に合戦で一緒に戦っていたりすると、いつも以上に感情移入してしまうんですよね…。

大河ドラマでも活躍していますが、本作に真田昌幸のことをとても慕っている高梨内記という武将が登場します。無双武将ではないのですが、彼が非常によい味を出していまして、合戦中に内記が倒されそうになっていると必死になって助けに行ってしまったり(笑)

城下町には、武将以外にも一般の人々もたくさんいて、そういう人たちとの交流があったり、釣りや畑仕事といったミニゲームなどもあります。
昌幸と釣り
実は、企画段階でこの城下町システムを提案した時、周囲の反応はそれほどよくなかったのです。面倒そうとか、無双なんだからアクションを重視すべきとか。ただ、自分たちの中では、これは面白くなりそうという感触は持っていましたので、担当者中心にみんなで頑張りましたね。「見てろよ!」といった気持でした。

それが開発が進むにつれて周囲の反応も明らかに変わってきまして。「城下町いいねー」「なるほど、こういうことがやりたかったのか!」であるとか、「いや、自分は元々いけると思ってましたよ!」と言われたりして…。あれ、そうでしたっけ…(笑)

そんなこんなで、かなり気合いを入れて作った城下町。これまでの「戦国無双」にはない楽しみ方もできるようになっていますので、ぜひプレイしてみてください!

城下町の詳細はこちら→

三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第3回 ストーリーについて

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

今回は、ストーリーについてお話ししたいと思います。

私は個人的にストーリー性のあるゲームがとても好きで、自分が制作するタイトルでもこだわりが強いのですが、1本の大きな流れでゲームを進める初の「戦国無双」ということで、当然のことながら、いつも以上にストーリーが重要になると思っていました。

シナリオ監修の山田さん、ゼネラルPの鯉沼、主要スタッフで、かなり時間をかけて練り込みを行いました。社内の応接室を占領して、合宿みたいな状態になっていた時もありましたね…(笑)

昌幸と幸村
当初より、「幸村の幼少期から描く」「父親の昌幸は出す」ということは決まっていたのですが、どう描いたらよりドラマティックになるか、より魅力的になるかということをずっと考えていました。

何案もプロットを作ったものの、もうひとつ「これ」といった形にならずに苦しんでいたのですが、ある時鯉沼が発した「幸村の生涯により深みを出す上でも、父の昌幸の時代から始めたらどうか?」という一言が、大きなポイントになりましたね。

それまでは、「幸村が主役なんだから、当然最初に操作するのも幸村でしょ」と固定概念で思ってしまっていたので一瞬戸惑いましたが、確かに、幸村や兄・信之の人生に、当然父の昌幸は深く関わってきます。
真田親子
その昌幸がどんな体験を経て、息子たちにどんな思いを託していたのか…。そこから描くことにしたことで、ストーリーの深みが一気に増しましたし、その後の流れもすんなり決まっていった気がします。(ですので、ゲームを始めても、しばらくは幸村が出てきません)

そして、このアイデアがその他の新キャラの設定にも関わることになってくるのですが、それはまた次回ということで。

シナリオがわかっていてもグッときてしまうシーンや、これまでの「戦国無双」にはあまりなかった、思わず笑ってしまうような場面があったり…。真田家だけでなく、さまざまな武将たちが絡んで織りなされるストーリーを、ぜひ実際プレイしてご覧いただければと思います。

ストーリーの詳細はこちら→

三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第2回『真田丸』と『戦国無双 ~真田丸~』

皆さま、こんにちは。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

大河ドラマの『真田丸』、クライマックスに向けてますます盛り上がりを見せていますね!
NHKさんとは、『戦国無双4』の時、『軍師官兵衛』でも取り組みをさせていただいたのですが、『真田丸』では、「信長の野望」の3Dマップ技術を採用していただくということもあり、かなり前から色々とやり取りさせていただいていました。

3Dマップ
「戦国無双」でも真田幸村は主役格ですし、真田イヤーを一緒に盛り上げたいという思いもあり、これまでやっていなかった、一人の武将の生涯をがっつり描くタイトルを作ってみようということでスタートしたのがこのタイトルです。

名前に『真田丸』と付いていますが、大河ドラマをゲーム化したものではありません。前述の3Dマップを逆輸入(並行輸入?)したり、初回特典の真田信繁や昌幸の衣装DLCなど、色々と取り組みはやらせていただいていますが、ゲームはあくまで「戦国無双」です。

すでにキャラクターもでき上がっていますので、例えば、大河ドラマの真田信繁のセリフを、「戦国無双」の真田幸村がしゃべるのはやはり違和感がありますよね…。

ただ、大河ドラマでももちろんそうでしょうし、「戦国無双」でも史実はとても大切にしていますので、ベースとなる部分は共通しています。そのため、同じようなシチュエーションも当然出てくる訳ですが、キャラクターが違うので、その場面でとる行動、しゃべるセリフはまったく変わってくるのです。

「大河ドラマでこんな風に描かれていたこの場面、『戦国無双 ~真田丸~』だと、こんな感じになっているんだ」「大河ドラマにはなかったけど、ゲームだとこんなシーンもあるんだ」というような楽しみ方もしていただけるかと思います。逆のパターンもありますね。

もちろん、大河ドラマをご覧になっていない方でも、楽しめるゲームになっていますので、そこはご安心ください。
幸村(赤備え)
ちなみに、初回特典「真田信繁(幸村)赤備え」は、大きな反響をいただきました。真田昌幸の衣装DLCは、東京ゲームショウのステージで発表させていただいたのですが、観覧してくださっていた皆さんから歓声があがっていたのを今でもよく覚えています。

これで終わり…、ではないような気もしておりますが…、果たしてどうでしょうか(笑)

次回以降は、ゲームの中身に関したことをお話ししていきたいと思います。


三枝P@戦国無双 ~真田丸~

第1回 はじめまして

皆さま、はじめまして。
『戦国無双 ~真田丸~』プロデューサーの三枝です。

いよいよ発売まで約一ヶ月となりました。開発もほぼ終了し、現在は最後の確認作業などを行っているところです。
突然始まったこちらのコーナーですが、公式サイトの通常ページやSNSなどではなかなかお伝えできない情報や開発秘話などもお伝えできればと思い、立ち上げることにしました。
いつお取り潰しになるかわかりませんが(笑)、色々と語っていきたいと思いますので、お付き合いいただけますと嬉しいです。

このタイトル、企画自体はかなり前から話があったのですが、私は『戦国無双4-Ⅱ』『戦国無双4 Empires』をやっていたこともあり、当初は直接関わっていた訳ではありませんでした。さまざまな方向性案が検討され、それは私も見ていたのですが、「これ」という形にまではなっていなかったようです。

幸村
そんなある日、『戦国無双4 Empires』の制作がほぼ終わりという頃、「しばらくエンパの海外版をやりつつ、ちょっと一息つきながら次のことを考えようかな…」と思っていたところ、突然社長の鯉沼に呼び出されまして…。

「エンパ終わるから暇でしょ?」
「いえ…、決して暇では…(嫌な予感しかない)」
「真田のPやって」
「あ、はい、ぜひ(いい話でよかった…)」

という感じで、私の『戦国無双 ~真田丸~』は、こうして突然スタートしたのです(笑)

直接関わっていなかったとは言え、ずっと関わってきた『戦国無双』シリーズですし、コンセプト的にももちろん非常に興味がありました。それに、「自分ならこんな感じにするな。こんなことやってみたいな」というイメージはずっと描いていたので、すんなりと入り込むことができました。
なかでもひとつ、当初から特に強く思っていたのが、「大河ブームに乗っかって、安易に作ったようなタイトルにはしたくないな」ということでした。

「これが『5』でもよかったよね、と言われるくらいのタイトルにしようぜ」とは、開発スタッフともよく話していました。そんな意気込みの表れもあり、新要素もボリュームも盛りだくさんで、開発に苦しむことになるのですが…(笑)

次回は、大河ドラマとの関わりなどについてお話ししたいと思います。


三枝P@戦国無双 ~真田丸~

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