チビクンの「COIL世紀末レコーディング」レポート!

大晦日だっつうのに徹夜続きでみなさんかなりお疲れ気味。左からCOILのオカモトサダヨシ氏、サトウヨースケ氏。右端がゲーム全体のサウンドをプロデュースしているイニスの原田氏 ビビビのビーっと!
ワガハイの名は「チビクン11号」。地球の情報を集めていたら、『ギタルマン』の音楽プロデュースを担当しているCOILのレコーディング現場を見つけてしまった。しめしめ、さっそくスタジオに潜入するのだビー。
今日はなんと、ここんちの星の暦で2000年の12月31日!世紀末の大晦日ってことで、よくやってるよな〜って感じだビー。
場所は綱島のロープランド・スタジオ。COILのスタジオだ。「東横系ひねくれユニット」というだけあって、ちゃんと東横沿線にスタジオがあるのね。

……スタジオって、これフツーの家じゃないのか? そうか、COILは宅録のカリスマだから、コレでいいのか。しかしここでホントに音を作ってるのか?

お、なんかコーエーのプロデューサーさん(P)が部屋のすみっこで死んでるぞ。ちょっとお話を聞いてみましょう。

「ビーっと、Pさん、大丈夫ですか?」
「……会社から近いから平気です……」
※コーエー本社は東横線の日吉。このスタジオのとなりの駅なのだ
「えっと、音楽プロデュースをCOILに決めた理由は……」
「……会社から近いから」

…ん〜、だめだこりゃ。
もうPさんは死んでるからいいや。自分で見てまわろ〜っと。

アナログの古い機材が多いのはちょっとビックリだ。宅録って、こんなんだったか? なぜアナログなのか。ビンボーだからか? と思って聞いてみた。「この音が好き」なんだそうだ。アナログは今主流のデジタル録音よりガッツがあって あたたかい音がするそうだ。COILのCDを聴いてみれば納得できるかも。

COILがアナログで 作った音は、ダイレクトにコンピュータにぶちこんでいるそうだ。
COILは今主流のコンピュータ・ミックスじゃないんで、1回1回が生演奏のように一発録音だとのこと。二度と同じ音にならないそうなのだ。たいへんじゃん。じゃなくて、それがいいのか。
んで、その後ゲームに入れる前に、他のスタジオで24ビットに変換する予定なのだそうだ。
なんでそんなメンドーなことするんだろう? ま、いいや。スタッフのみなさん、今までとはひと味違ったゲームサウンドにしようとこだわりまくっているようなので、ゲームが出るのを楽しみに待つことにするのだ。

部分的に音ができあがってくる。これを聴いてビックリ! こ、これが、フツーの部屋で作った音なの? COILのマネージャーさんに聞 いたら「みなさんやってるとこを見て大笑いされるんですよね〜」と言っていた。
チョコチョコ、チョコチョコ、ギターいじったり、機械のつまみをいじくり回したりして、何やってんだろ、と思っていたら、いきなりカッコいい音がバーンと出てくる。笑っちゃうしかない感じ。しかもまったく打ち込みとかコンピュータミュージックのような感じがしないのだ。なんなんでしょ、これは。うーんワガハイ、宅録の真髄を見ちゃったのかな〜?

今回のサウンド・コンセプトをたずねたら、みなさん「たましー」「タマシー」と言ってくる。「魂」のコトらしい。うーん途中からギタルマンの音楽コンセプトなのか、COILのニューアルバムのことなのかよく わからなくなってしまったのだが、とりあえず「魂がない」とか「もっとタマシーが!」などといいつつ作業が進んでいるのできっとキーワードになっているのだろう。
ワガハイはパラパラが好きなので、ワガハイにもタマシーの入ったパラパラをゼヒ作ってほしいものだ、といったら、今、基本録音は終わって原田さんがサウンドメイキングをしてるとのことだった。たのみますよビー。
「でもPさんの要求がうるさいし、細かいんでヤなんです」
こ、これは苦労話か、内紛か? そうか、この横っちょでマグロのように死んでるPさん、ウルサイのか。 ギタルマンはふつうのスタジオやコーエーのスタジオなんかも使うようだけど、COILは基本的にここ で完成させてしまうようだ。恐るべし。
COILのレコーディング現場に潜入成功! ナニをやってるのか、バッチリ調査してやるビー。








こちらがCOILの基本スタジオ? 今ではめずらしいアナログのでっかい機材が普通の部屋にドカーンと置いてあるのだ









基本スタジオとふすま一枚へだてて、こちらはギタルマン用に特別に組まれたデジタルセクション。









部屋の向こうで必死に? ミキシングをするサトウ氏。テープがまわってるのを見てトリップしてるだけのようにも見えるのだビー









ここ1ヶ月のスケジュール表を手に顔をしかめるオカモト氏。 聞いてみると、なんと1ヶ月以上ギタルマンのレコーディングにかかりっきりの状態だとのこと。









ここにCOILサウンドの秘密が?部屋のいろんなところに怪しげな機械がいっぱい。でもみんな古そう。









肩もみギタル?を手に熱演するオカモト氏(ウソ)









オカモト氏はすでにビール片手にオツカレサマ状態だ。しかしその背後では、サトウ氏はいまだ必死に作業中。このユニット、これでいいのか?ま、問題はなさそうだったんだけど。

そうこうしているうちに、まわりから「あー終わった〜」「終わった終わった〜」という声が聞こえてきた。
終わったのか? 何が終わったのだ? ギタルマンの録音が終わったのか? 今世紀が終わったのか?

とりあえず20世紀の作業はひとまず終了したようだビー。みなさんおつかれさまでした。 無事正月を迎えられたらいいですね〜。
しかしCOILのこの音! これがホントに自宅でとった音なの? って感じなので、これから自分のお部屋で音楽を作ってみようと思ってる人はゼッタイチェックだビー! いろんな曲を録音してたようなので、ゲームの発売が待ち遠しいのだ。

ところで、ワガハイが調べたところ、ここんちの星では年の初めにふるさとに帰る習慣があるらしい。ワガハイもなんだかグラビリンがなつかしくなってしまったビー。オヤブンに報告するのはあとにして、ちょっとだけキセイしちゃおーっと。