ルードと一緒に蠱惑の森で天体観測をすることになった梓。
望遠鏡の扱いをルードに教わることに。
望遠鏡をのぞきこむと、たくさんの星が目に飛び込んでくる。
- ルード
- 「…以前、あなたがこちらの世界に来てすぐの頃、みんなでこうして星を見たのを覚えていますか?」
- 梓
- 「うん、もちろん。あの時は夏で……流星群、とても綺麗だったね」
- ルード
- 「あの時に思ったんです。望遠鏡があれば、もっと星がよく見えるのに、と。
それで、星に興味を持って──いろいろと調べました。とても興味深いことがたくさんわかりましたよ」
- ルード
- 「そうですね。西洋から伝わってきた、『星座』というものをご存知ですか?」
そう話し始めたルードは、珍しく饒舌で瞳に星が宿っているようにさえ見えた。