川のそばを歩いていた萬と主人公。
ふとしたことから手が触れ合って……。
- 萬
- 「このまま……手をとっていてもよろしいですか?」
- 萬
- 「温かい……ですね。子猫も温かったですが。
細くて、小さくて……とても愛らしい手をなさっておられます」
- 梓
- 「ま、萬……。そんな子猫と同じみたいに誉めないで」
- 萬
- 「なぜですか? 美しいものを美しいと可愛いものを可愛いと言う。
いけないことでしょうか?」
- 梓
- 「そんな、だって……恥ずかしいよ。私は子猫じゃなくて女の子だもの。
面と向かって愛らしいなんて言われたらくすぐったいよ……」
- 萬
- 「『女の子』……。御主人が『女の子』ならば、私は……」