造船術。それは数十年前まで、我がヴェネツィア共和国をはじめ、各国において極秘機密として扱われていた。特に、ガレオン・ガレアス級といった最新鋭艦の設計図は、国営造船所にて厳重に管理され、門外への持ち出しは、理由を問わず死罪とされるほどであった。

ところが、ここ数年の航海者の急増により、船の需要は増大の一途を辿り、国営造船所は供給がまったく追いつかぬ有様。そこで各国は、航海者たちに造船術を開放し始めた。 その結果、驚くべき現象が起こった。各分野の職人たちの持てるあらゆる先端技術が造船の世界に持ち込まれ、急速な技術革新が進んだのだ。
工芸・鋳造・縫製・造船――。各分野の技術の粋を結集して作った“素材”を職人たちが組み合わせ、見たこともない高性能な船を作り出していく。これこそが、このところ何かと世を騒がせる新造船術、ジョイントビルドの起源というわけだ。今日は、貴公らにこの“ジョイントビルド”を行う方法について、詳しく解説していくとしよう。

“ジョイントビルド”とは何かを理解してもらうため、まずは、下の図を見てもらいたい。
“ジョイントビルド”とは、このように造船職人の作った“船体”に、様々な職人たちの作ったマストや帆、砲門などの“素材”を組み合わせることで1隻の船を建造する工法の呼称だ。ちなみに、船体や素材を作るためのレシピは、主要都市の造船所職人の元に備え付けとなっている。すでに多数のレシピを抱え、保存場所に悩む職人たちにとっては、実に喜ばしい話といえるだろう。
こうして、己の得意とする分野の素材を作り、普段から交流のある職人同士で交換・売買していけば、必要な素材は自ずと貴公らの手中に集まっていくはずだ。


素材が集まったら、次はいよいよ船の建造だ。素材を全て所持した状態で、造船所親方の元で“特殊造船”というコマンドを実行するがいい。
表示される船のレシピ一覧の中から、作りたい船を選択し、必要な素材を組み合わせてしまえば、あとは従来の造船と同じく建造費用を支払い、日数経過を待つのみ。新型船は晴れて貴公らのものとなるだろう。

こうして建造した新型船も十分高性能だが、隠された能力を引き出すためには船体強化と呼ばれる改造をさらに施す必要がある。
施工の基本的な流れは“ジョイントビルド”による新規造船とほとんど変わらない。使用するコマンドも先ほどと同じ“特殊造船”だ。
表示される新型船のレシピ一覧に星印の複数ついたレシピが混じっていることだろう。それこそが、船体強化のレシピとなる。
貴公らはその記述を元に、仲間の職人たちの協力の下、指定された素材を組み合わせればよい。所定日数の経過後には“オプションスキル”という、その船固有の特殊能力が備わった新型船が完成する。

ちなみに、この船体強化の改造は、新型船だけでなく、一部の既存船にも施せるとのことだ。すでに時代遅れの型として、不遇に甘んじていた旧式船も、強化することで新たな活躍の場を得られるかもしれない。性能にこだわらず、旧式船を愛好してきた好事家の船乗りたちにとって、これは思わぬ朗報といえよう。

ここで、オプションスキルについて説明をしておかねばなるまい。オプションスキルとは、船固有の能力で、洋上専用の特殊スキルのような役割を果たす。代表的なものとしては、以下が挙げられる。

ちなみに、我らヴェネツィア十人委員会の得た極秘情報によれば、この他にも、極めて有用なオプションスキルが多数存在しているとのことだ。これらの詳細については、貴公ら気鋭の航海者たちの手で明らかにしていってもらいたい。

以上のように、非常に強力な“オプションスキル”だが、実のところ船体強化を行っただけでは、まだ使うことはできない。下の図を見てもらいたい。
このように“オプションスキル”を使うには、船体強化に加え、さらに航海者自身が“技術スキル”と呼ばれる技能を体得しておく必要があるのだ。
この技術スキルには3種類あり、従来のスキルと同様、世界のどこかにいる有名人の元で習得することができる。下に各技術スキルと、それぞれに対応するオプションスキルの一例を示しておく。これを参考に、将来的に使ってみたいオプションスキルに応じた技術スキルを、いち早く習得しておくといいだろう。
以上が、新造船法に関して、現時点で私が知り得る情報の全てだ。造船職人たちが生み出した新型船は、強力なオプションスキルによって、遠洋航海や艦隊戦の在りようを大きく変えていくに違いない。

この最新技術をいち早く手に入れることができれば、貴公らは他の航海者に大きく差をつけることができ、ひいては所属国家の勢力拡大に寄与することも夢ではなかろう。名航海者の誉れも高き貴公らの、今後の活躍を心から祈っている。

ヴェネツィア共和国元首補佐官
アルヴィーゼ・オルセオロ「ヴェネツィア国営造船所における談話」