霧幻天神流の忍者「かすみ」は、一族から破門された狂人「ライドウ」に襲撃され
半死半生の態となった兄「ハヤテ」に代わり、その十八代頭首の座を継ぐことになっていた。
しかし、彼女の胸の内にあったのは、優しく、強かった兄を傷つけ、
里の奥義を奪った仇敵ライドウへの復讐の炎だった。

「抜け忍」の代償はその命と知りながら、人知れず里を抜け、
たどり着いた敵の影は、格闘大会「DEAD OR ALIVE」にあった。

抜け忍の追っ手として遣わされたかすみの異父妹「あやね」が密かに監視する中、
かすみはついにライドウを倒した。だが、激闘の直後、「デンジャーゾーン」の大爆発に巻き込まれ、
ライドウの肉体は四散し、かすみの姿も残っていなかった…。

大会後、主催者である「フェイム・ダグラス」の暗殺が発表され、
深い謎とともに、第1回大会は幕を下ろしたのである。

第1回「DEAD OR ALIVE」の後、姿を消したかすみは「DOATEC」により拉致されていた。
「α計画」と呼ばれる人体実験の検体として…
脱出のさなか、自分と同じ姿のクローン「α」と対峙する。
不敵な笑みで彼女は言う。「ハヤテは、わたしのもの」

そんな中、第2回大会の開催が発表された。

ハヤテの親友でもある龍の忍者「リュウ・ハヤブサ」は、
いち早く人智を超えた邪悪な力を感じ取る。

「これは格闘大会なぞではない」
後に「世紀末天狗禍」と呼ばれた戦いに、彼は再び立ち上がる。

一方、床に臥せっていたはずのハヤテが姿を消した。
「アルファ計画」と並ぶ、「イプシロン計画」の実験台としてDOATECに囚われたのだった。
しかし、被検体輸送機の事故によって、ハヤテは偶然にも組織の手から逃れる。

記憶を失くしたハヤテは、近くで修行していた空手家「ヒトミ」に保護される。
そして、傷を癒した彼は、導かれるようにして「DEAD OR ALIVE」に参戦する。
かりそめの名前「アイン」を名乗って…

ハヤテが記憶を取り戻し、霧幻天神流十八代頭首に就いた頃、
霧幻天神流の裏の顔、覇神門に異変が起こる。
覇神門忍者の長であり、あやねの養父でもある「幻羅」が、
DOATECの「アルファ」「イプシロン」に次ぐ超人計画「オメガ」の被検体となり、
怪物と化してしまったのだった。

程なく「DEAD OR ALIVE」第3回の開催が宣言されたが、
それは、DOATECで影の実権を握りつつあるマッドサイエンティスト、
「ビクトール・ドノヴァン」の「オメガ計画」実験の場に過ぎなかったのである。

養父であり、師でもある幻羅は、殺戮の魔人と化した。
道を踏み外した父を討つが娘の務め。
あやねは最後の「孝行」を決意する。

度重なる「DOATEC」の人体実験により繰り返される悲劇。
忍者衆の怒りは頂点に達していた。

父の理想、理念を受け継ぐべく、DOATEC頭首の座を継いだエレナ・ダグラスは、
「DEAD OR ALIVE」第4回の開催を宣言する。

巨大企業の象徴たる、3本の塔、地上999mの「トライタワー」を舞台に、
「DOATECを撃滅すべし」霧幻天神流の頭首、ハヤテの檄が飛び、復讐の炎が燃え上がる。

忍者の怒りが炎となり、トライタワーを包む頃、
繰り返された人体実験の成果として、究極の戦闘生命体「Alpha-152」が産声を上げた。

父フェイム・ダグラスの理想、理念は、奸臣ドノヴァンと、
ドノヴァンが生み出した怨念により脆くも崩れ去った。

自らの理想、甘さが究極の戦闘生命体をも生み出してしまった今、
エレナは、自らの手で全てを焼き尽くすべく、ただ一人タワーに残り、トライタワーを崩壊させる。

「さよなら」

自らも炎に包まれ、トライタワーが崩壊しようとしたそのとき、
向かってきた「ザック」のヘリに、エレナはその身を攫われた。
ただ呆然と見つめる視線の先で、DOATECの象徴はゆっくりと崩壊していった。

DOATECの象徴、トライタワーの崩壊から2年
総帥エレナ・ダグラスは父である創始者、フェイム・ダグラスの遺志を引き継ぎ
組織の再生に尽力していた。

マッドサイエンティスト、ビクトール・ドノヴァンが主導した
生体兵器開発プロジェクトはことごとく凍結、解体。
ここに組織の浄化は達成された……かに見えた。

しかし、ドノヴァンは滅びることなく水面下で活動を続けていた。

――M.I.S.T. DOATECの持つ高度なバイオテクノロジーをそのまま受け継ぐ新たな組織

夢幻天神流くノ一・かすみを献体としたα計画は、この新たな組織の手によって
次のフェーズへと忌まわしき進化を遂げようとしていた。

奇しくも、エレナによる「DEAD OR ALIVE」第5回大会の開催宣言は
新生DOATECを世界に知らしめる輝かしさとは裏腹に
人類にとって悪夢の幕開けを告げるものへと変質しようとしていた……。