かなでが屋上に向かうと、そこには一人で練習している火積の姿が。
熱心に練習に打ち込む姿に感心し、練習の合間に火積に話しかけてみると――
火積「…これぐらい、普通だ……」
  「……他のやつらの足引っ張るわけにゃいかねぇからな……」
ぶっきらぼうな返答で会話が打ち切られてしまう。
なんとか話しかけようとするも、会話が続かず、しばらくの間、無言の時間が続く。
火積「………なぁ、1つ聞いていいか? …あんた、なんで吹奏楽部に入ったんだ……」
  「……ヴァイオリンのあんたが、吹奏楽部に入って…なんの得がある?」
意外なことに、沈黙を破ったのは火積のほうだった。
驚くかなでを振り返り、火積が投げかけた言葉は……
火積「……あんたの入部は、八木沢部長が決めたことだ。今さら出ていけとは言わねぇ…」
  「だが…中途半端な気持ちのやつとは一緒に演奏できねぇ…」
  「それだけは…覚えといてくれ」