夕焼けに染まる広瀬川の川辺を八木沢と並んで歩く。
ふたりきりで帰るというのは、なんとなく照れてしまう。
八木沢「どうかしましたか? なんだか顔が赤いようですが…夕日のせいでしょうか」
八木沢「そうだ、この機会にうちの学校の生徒の間で定番の品をひとつご紹介しましょうか」
八木沢が連れてきてくれたのは、大判焼きの店。
ここの店は大判焼きの味の種類が豊富にあり、最近、学校でも話題になっているのだと言う。
それぞれ、好きな味のものを購入し、さっそく食べることに。
八木沢「アツアツですね。こういうものは、できたてが一番おいしいですよね」
八木沢「ちょっと待っててください。今――」
八木沢が自分の大判焼きを半分に割って、差し出してくる。
八木沢「――はい、どうぞ。こうして半分こにすれば、両方の味を楽しめますよ」