かなでが学園内の屋上庭園を歩いていると、温室のガラスに何かコツンと当たった音が聞こえ、
足元に五線譜のようなものが見える紙飛行機が落ちていた。
かなでが疑問に思っていると、どこからか歌声が聞こえてくる。
天宮「Twinkle Twinkle Little Star…」
  「How I wonder what you are…」
歌声のする方へ目を向けると、屋上庭園にある螺旋階段の手すりにもたれている生徒がいる。
その手には紙飛行機が…。どうやら紙飛行機を飛ばしていたのは、この生徒のようだ。
かなでが、足元の紙飛行機を拾い開いてみると、それは楽譜。
かなでが、螺旋階段の方を再び振り仰ぐと紙飛行機を飛ばしていた生徒の姿はなくなっていた。
いったい、これは——?
あの生徒はどうして楽譜で作った紙飛行機を飛ばしていたのか。
今、確かに見たはずなのに、幻だったようにも感じられる。