七海との待ち合わせ場所にやってきたかなでを笑顔で出迎える七海。
七海「あ、小日向先輩。来てくれて、ありがとうございます」
かなでとの約束が待ち遠しくて、早く来すぎてしまったと話す七海の頬は、ほんのり赤くなっている。
七海「あの…それじゃあ、行きましょう。今からだったら夕日も綺麗に見えると思うんです」
港の方へと歩く七海とかなで。七海は目的地について、まだ話していないようだ。
七海「あ、先輩、海のほうじゃなくて…こっちなんです。…実は本当の目的地はこの建物の上の階にあって…」
  「目的地は…その……着くまで内緒です」
目的地に着いたふたりは建物内のバルコニーにある、鐘の前へ——。
鐘の紐を引っ張り、鐘を鳴らす七海とかなで。
ふたりの愛が永遠に続くようにと願いをこめられた鐘の音が、バルコニーから海へ向けて響き渡っていく。
七海「綺麗な音ですね。海風に乗って、響き渡っていくような……」
  「……先輩、今日は本当にありがとうございます。こうやって一緒に出かけてくれて…」
  「……あ、すみません。ここに来た本当の理由…まだ言ってませんでしたよね」
  「この鐘、カップルで鳴らすとふたりの愛が永遠に続くっていう噂があるんです」
  「オレ、その噂を聞いた時からずっと、一緒に鳴らすなら先輩とがいいなって……」