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バンドマン・不動翔麻――参戦!
観戦スペースに練習をしに来た主人公。輪になって集まっている生徒たちから、にぎやかな話し声が聞こえてくる。ひときわ目立つのは、フライヤーらしき紙を持った男子生徒で――。
- 翔麻
- だったら、どうすりゃいいってんだよ!? アレもダメ、これもダメって……。ぜんぜんイイ案出ねーじゃねーか! 俺たち『ディスノミア』はここで終わりなのか!?
なにごとかと話し合う生徒たちを見ていると、男子生徒と目が合ってしまう。
- 翔麻
- ……うん? なんだよ、お前。なんか用か? ――待てよ。お前、どっかで見たことがある気が……。
男子生徒は主人公のほうへ近付いて来て……。

彼の隣で、同じ音に耳を傾けて――
図書室の視聴ブースで、火原に声をかけた主人公。火原は、集中して音楽を聞いていたようで……。
- 火原
- あ、びっくりしたー。ごめんね、イヤホンしてて気づかなかった。
そして、イヤホンを外すと、にっこりと笑みを浮かべて、火原は主人公に向かって差し出してきた。
- 火原
- 今、自分の演奏の録音聞いてたんだよ。あ、よかったらかたっぽ、聞く?
火原の隣に座った主人公は、片方ずつのイヤホンで火原の演奏を聞くことになる。自分の演奏について語るうちに、火原は主人公をやさしい瞳で眺めてきて……。

星奏学院・はじまりの物語――
- リリ
- うむ……うむ、決めた! 我輩、お前と一緒に行くのだ! お前の国に行って、お前の学校に音楽の祝福を与えよう。そして、音楽の幸せを広めるのだ!
- 青年
- 君は、音楽の妖精なんだね。僕と一緒に来てくれるなんて、嬉しいよ。約束する。学校を作ろう。音楽科も普通科もある、幸せな学校を。

柚木からの意地悪なご褒美は――
屋上でふたりきり。柚木は主人公の言葉を気に入った様子で、にっこりとほほ笑みかけてきた。
- 柚木
- 俺を楽しませてくれたご褒美でもあげようか。…ほら、軽く口を開いて?
口を開いて柚木のほうへ向くと、柚木の長い指が唇に触れた――
- 柚木
- …へんな顔。その口、アメでももらえると思ってたわけ?
文句を言おうとする主人公に、柚木はなおも意地悪げな言葉を重ねてきて……。

月森からふいに漏れた本心とは――
夕暮れ近づく教室でふたりきり。
月森は主人公のヴァイオリンの腕を気にかけ、忠告の言葉を投げかけていた。
- 月森
- 少しは、危機意識を持つべきだ。中途半端な気持ちでは……
しかし、ふと月森が眉根をひそめ、小言をやめた。
- 月森
- 中途半端な気持ちでは困る、と。こういったことを俺は何度君に言っただろう。君に向ける言葉はいつも注意ばかりだ……
そして、主人公をまっすぐに見つめた。次に出た言葉は――

まだ恋を知らない彼の大胆なおすそわけ
昼食時、カフェテリアで志水と会った主人公。
志水が持っていた栗ムースの味を気にかけた。
- 志水
- 味ですか?
志水は、表情を変えないまま、スプーンをまっすぐに伸ばしてきて……。
- 志水
- どうぞ。ひと口あげます

瞬く星の下で――
帰り道、加地とふたりで臨海公園へと出向く。吐く息は白く、星が鮮明に輝く冬の夜。加地は太陽に憧れるギリシア神話のイカロスの話をぽつりぽつりと続けた。そのうち、声が熱を帯びていき……。
- 加地
- だけど、イカロスは自分でも愚かだとわかっていても……、それでも太陽に向かって飛ぶことをやめられなかった。
そして、主人公と目を合わせた。
- 加地
- 僕も、この胸の命ずるままに生きるしかない。
どこか吹っ切れた様子の加地はやさしく主人公を見つめると――。

ランチタイムに向かい合って――
休日、駅前でばったり衛藤と遭遇。練習を頑張っている主人公を、たまのご褒美だとバーガーショップに連れ出してくれる。
- 衛藤
- ――ほら、口の端、ケチャップついてる。
衛藤はペーパーを主人公の口元に差し出した。
- 衛藤
- ははっ、恥ずかしがらなくてもいいじゃん。ここのバーガー、ビッグサイズだって言っただろ? 大口開けて食うのが醍醐味なんだから。
ゆったりと流れる時間に自然、会話も弾み……。

突然の接近――
ふとしたハプニングで転んでしまった主人公。翔麻が無遠慮に距離を詰めてきて……。
- 翔麻
- あー、こりゃ、たんこぶできてるわ。痛いだろー。……ホント、すまんかった! 俺がぶつかったせいで、けがさせちまったな。……うん? この感じ、前にも……。デジャヴってやつか?
自然と高鳴る胸を抑える主人公には気づかないようだ。翔麻は射るような瞳で見据えたまま……。

物陰からうかがうのは……
星奏学院でばったり衛藤と会った主人公。吉羅と知り合いだという衛藤の話を聞いて、吉羅について主人公は詳しく話を聞く。その瞬間、衛藤は後方に目線を投げて……。
- 衛藤
- ――あ、あれ。暁彦さんじゃない?
その言葉を聞いた主人公は思わず身を乗り出してしまう。
- 衛藤
- うわっ? なんだ。急に押すな――。
吉羅は不機嫌そうに眉間にしわを寄せたまま、言葉を吐き出した。
- 吉羅
- 口出し無用だ。黙れ。

運命の日、心奪われて
練習のあと、ふとした会話の流れから
加地が主人公の音を初めて聞いた日の話を聞くことになる。
- 加地
- 初めて君の演奏を聞いたのは、君が公園で、コンクールの練習をしてるときだった。
加地の目には鮮明にそのときの光景が浮かんでいるのだろう、
途端に恍惚とした表情になった。
- 加地
- 1拍目で思わず君のほうを振り返った。2拍目ではもう心を奪われていたよ。
加地の話は続き――。