■アンジェリーク・ワールドの流れ

「アンジェリーク」という作品が、はじめて皆様にお目見えしたのは約8年前。

それから色々なできごとがあり、

主人公の交代があったり新たな宇宙が増えたりして、

「お話が複雑で、むずかしい」

「作品の前後関係やつながりがわからない」

というご意見をうかがうことが多くなってきました。

そんな方のために、アンジェリーク・ワールドのストーリーの流れを

時間の経過に沿って、 なるべくわかりやすいようにご説明したいと思います。


アンジェリーク・ワールドとは、ゲーム・書籍・CD・OVAなどを包括した、

オフィシャルに統一された作品世界を指します。


その中で、ゲームとして描かれる部分のストーリー化について、ご説明します。

ゲームの進行やエンディングは

プレイヤーの皆様のために多数用意されていますが、

そのうちひとつの流れだけが

アンジェリーク・ワールドのストーリーとして選択され、次につなげられています。

これらは皆様の体験されたゲーム世界と、

完全に同じではありえないかと思いますが、

統一された世界観の中で続編を制作していくため必要な選択であることを、

どうぞご了解ください。

念のため各項に、ゲームのエンディングの中でストーリーの流れに

最も近いものを明記しました。

1.アンジェリーク「1」の世界

◆ゲーム/「アンジェリーク」「アンジェリークSpecial」

◆CD /「ときめきの宝石箱」「恋はPUSH&PUSH!」ほか

◆書籍 /角川書店・月刊あすか連載 コミック版「アンジェリーク」


アンジェリーク=リモージュとロザリアが、宇宙を統べる女王の座を競う、

最初のアンジェリークの物語です。

新たな宇宙の「飛空都市」で、守護聖らの力を借りて試験は行われます。

その結果、アンジェリークは女王に選ばれ、ロザリアはその補佐官となります。

老いて滅びようとしていた旧宇宙は、

先代女王によって新たな宇宙への移動が成功。

そこで新女王アンジェリークの治世がはじまります。

*この流れは、 基本的に上記ゲームの

「正統エンディング(女王即位)」と同じです。



2.アンジェリーク「2」の世界

◆ゲーム/「アンジェリークSpecial2」「天空の鎮魂歌」

◆CD /「アンジェリークSpecial2」1〜3話、「外伝3 禁域の鏡」ほか


アンジェリーク=リモージュが即位してから数ヶ月後、

新たな女王試験が行われます。

聖地へ招かれた女王候補は、アンジェリーク=コレットとレイチェルのふたり。

実は、この試験はリモージュ宇宙ではなく、 旧宇宙のあった虚無の空間に

生まれつつある新宇宙の女王を決定するためのものでした。

守護聖に加えて、一般人の中から選ばれた教官・協力者が試験を手助けします。

新宇宙の初代女王にはアンジェリーク=コレットが決定し、

レイチェルが補佐官となって、

ふたりは生まれたばかりの新宇宙へ旅立っていきます。

*ここまでの流れは、 基本的にゲーム「Special2」の

「正統エンディング(女王即位)」と同じです。



それから間もなく、別宇宙から<皇帝レヴィアス>が

リモージュの宇宙へ侵略してきます。

新宇宙からかけつけたアンジェリーク=コレットは、

教官・協力者、そして新たな仲間アリオスの協力を得て、

囚われていた守護聖らを救出。

しかし、アリオスは皇帝の仮の姿でした。

女王を取り戻したのちに、アンジェリークたちは皇帝と対峙します。

彼らの説得に応じることは最期までなかったものの、

心を揺り動かされた皇帝は、みずからを消滅させます。

かくてリモージュ宇宙には平和が戻りました。

そしてアリオスは、アンジェリークの女王としての慈愛の心ゆえに、

新宇宙に新たな生命として転生したのでした。

*以上はゲーム「天空の鎮魂歌」で起こるストーリーの流れです。

しかし、このラスト部分と完全に一致するゲームのエンディングはありません。

基本は
侵略者を倒し、宇宙の平和を取り戻す「正統エンディング」ですが、

<皇帝>はみずからの意志で消滅。

アリオスは新宇宙に転生するというものです。


3.アンジェリーク「3」の世界

◆OVA/「白い翼のメモワール」

◆ゲーム/「アンジェリーク トロワ」

◆ジェム・ストーリィズ

 (コミック「青空の軌跡」OVA「聖地より愛をこめて」ほか)


時が経ち、地上時間で3年が過ぎた頃。

ふたりの女王は、それぞれの夢のなかで、ふしぎな呼び声を聞きます。

遠い未来のコレット宇宙が、黒い力<ラ・ガ>に襲われ、

未来の女王が過去に救いを求める声でした。

しかし、それに気づいたラ・ガは、

新宇宙で再生の時を待っていたアリオスに力を注いで青年の姿へと成長させ、

ふたりの女王を亡きものにしようとします。

アリオスは転生前の記憶をなくし、黒い力に操られて行動しますが、

アンジェリークの呼びかけで新たな自我に目覚め、黒い力をはねのけます。

ラ・ガの力は両宇宙から去りましたが、

アリオスもまた、どこかへ姿を消してしまいます。

*以上はOVA「白い翼のメモワール」で語られます。


しかし、未来の世界での危機は続いていました。

未来の女王は、封印された大陸アルカディアを過去に時空移動させ、

目覚めの力を与えてくれるようアンジェリークたちに願いを託します。

しかしラ・ガの妨害で、大陸は移動先の惑星と衝突、

次元のはざまに落ちこんでしまいます。

収縮しつつある閉ざされた空間、限られた時間の中で、

アルカディアの封印を解くために導かれた人々、

守護聖と教官・協力者、ふたりの女王と補佐官たちが力を尽くします。

そして115日の後、みごと封印から解き放たれた宇宙意志エルダは

未来へ翔び、ラ・ガを倒します。

次元のはざまは消滅をまぬがれ、小宇宙として安定した存在となりました。

アンジェリークたちは別れを惜しみつつ、それぞれの宇宙へと帰っていきます。

*以上は「トロワ」のストーリーの流れですが、

このラスト部分と完全に一致するゲームのエンディングはありません。

基本は、アルカディアが存続する「最良恋愛エンディング」ですが、

誰とも恋愛エンディングは迎えずに終わったというものです。



それから、しばらく後に<ジェム・ストーリィズ>の物語が始まります。

ふたりの女王が治める両宇宙と、小宇宙の大陸アルカディアが舞台となります。


……さて、お分かりいただけたでしょうか?

ちなみにドラマCDについては、

「1」の世界より以前を描いたものも何作かあります。

(CDがどのような時系列になっているかは、

ベスト盤「Hello Again!」「Hello Again! 2」のブックレットに書かれています。

詳しく知りたい方は、そちらをご覧ください)

そして、ジェム・ストーリィズの物語については、

このサイトのキーワードが参考になるかと思います。

まだ不明だったり、新たな疑問点が出てきたら、お気軽にご質問くださいね。

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