「ワルツは楽しく踊るのが一番さ。理屈なんていらないよ。 リラックスして、楽しんで。動きたいように動けばいいよ。 …そう、その調子。」 オリヴィエの踊り方は自由で大胆だ。 必ずしも型どおりではないが、それがまた決まっている。 「ふふっ、カワイイあんたを独り占めできて幸せだね。 あんたを腕の中に閉じ込めて、どこか遠くへさらっちゃいたいねぇ」 主人公は、まるで夢の中にいるような気分で うっとりとオリヴィエのささやきに耳を傾ける。 甘くて、華やかで…少しだけ刺激的な夢の中に。